皆さんが普段聞き慣れている花瓶という言葉、この言葉を聞いてどんな花瓶を思い浮かべますか?
陶器、焼き物、竹、ガラス、七宝など様々な花瓶がありますが、今回は花瓶の歴史、また様々な用途についてご紹介致します。
花瓶の歴史
現在の花瓶は花を生ける為の道具とされていますが、もとは香炉と燭台と合わせて仏教の三具足を構成して仏教の供養には欠かせないお品物でした。
仏具で使われていた花瓶は、首や胴に紐飾りが施され、その当時は華瓶や花鋲とも呼ばれていたと言われています。
また、仏教では花挿しではなく香りを楽しむ為、花瓶に花を入れて香水として供えていました。
現在のように花瓶に水を入れて花を生ける習慣はインド仏教から伝わったとされています。
インド仏教では水を貴重とする為、水がこぼれにくい花瓶を使い、日本仏教の諸宗派では、茶碗に水を入れ供えるそうです。
花瓶の種類
花瓶には様々な素材で作られたお品物が多数存在します。
今回はその種類を少し紹介
・竹製花瓶:竹を切っただけの物を使ったり、編み込んで籠のようにして用いたりします。
竹製の花瓶は主に茶道、華道で使われ、茶室の雰囲気を明るくしてくれる和室にピッタリのお品物です。竹製の花瓶では花籠、掛け花瓶などの種類があり、また季節や茶道の系統に応じて花の種類も変えていきます。
・陶器製の花瓶:陶器製の花瓶はお部屋のインテリアとして最適なお品物です。
和風なデザインから、洋風なデザインまで種類が豊富となっています。
陶器製で有名な花瓶は、大倉陶園や、徳田八十吉、柿右衛門など高価買取が期待出来るお品物が多数ございます。
また、螺鈿細工や、七宝焼などの装飾が施されている作品も数多く作られました。
・焼き物の花瓶:焼き物は日本で古くから作られている伝統ある作品で、各地方により様々な焼きの種類がございます。
織部や備前、唐津、萩焼など、どのお品物も暖かみがあり柔らかい印象の作品となっています。
ガラス製花瓶:見るだけで美しいガラス製の花瓶は花を生けなくてもインテリアとして使用出来ます。主なメーカーとしましては、ガレ、ラリック、マイセンなどが作品を製作しています。また、ガラス工芸作家の藤田喬平などの作品なども素晴らしいお品物となっています。
花瓶買取について
いわの美術では、様々な花瓶の査定を行っています。
竹製、陶器製、焼き物など数多くの作品がありますが、その中には技術を持った作家さんなどが、お品物を手がけています。
竹製ですと、竹工芸作家の峯斎や 本田卿雲などの作品が有名で、陶器製では徳田八十吉や柿右衛門、大倉陶園などが有名となっています。
焼き物ですと、萩焼で人間国宝になった三輪休和や、備前で人間国宝の金重陶陽などの作品が高価買取対象となっています。
作家さんのお品物となりますと、共箱に名前が書かれていたり、作品に名前が彫られている事がございます。
お品物売却の際には、名前がなんて書いてあるのか確認して頂いてご連絡をお願い致します。
しかし、実際名前を見ただけですと名前が読めない方がほとんどかと思いますので、その場合には名前の部分と作品全体の写真を撮りメールにてご連絡下さい。