陶磁器の文様【買取・新着情報】

陶磁器の文様
2016.4.17

陶磁器の文様


やきものとは土を練って形を作り、焼き固めたものです。土の種類や焼成した素地の硬度、密度、吸水性、釉薬の有無などによって、様々な表情をみせます。


やきものは、土器、せっ器、陶器、磁器に大別されますが、土ものといわれる陶器は、全体に厚みがあり、温かみがあるのが特徴です。

薄手の地に鮮やかな色絵が施された器の磁器は、作り手の技術が作品にあらわれるので、観賞用としても適しています。

陶磁器などのやきものを、美しく装飾するために、様々な方法で文様が作り手によって施されており、陶磁器の文様を知っておくと鑑賞する際にも便利です。ここでは、陶磁器の代表的な文様についていくつか紹介します。


祥瑞

日本の茶人の注文で、中国・明代末につくられた染付磁器に用いられた文様です。丸文の連続や散らした中に、花鳥風月や幾何学文様を描いたものが多くみられます。


青海波

やきものの文様の源をたどると多くは遠くペルシャやシルクロードにさかのぼり、中国を経て日本の風土に適した文様へと変化しましたが、青海波(せいがいは)は日本古来の文様で、同心の半円形を互い違いに連ね、波を表した文様です。

古墳時代には埴輪の衣装にも描かれました。陶磁器での青海波文は染付で描かれることが大半ですが、色絵で描かれることもあります。


唐子

中国の童子が遊ぶ様子を描いたもので、やきものには中国・明の時代から使われ、景徳鎮釜の染付磁器に多数用いられました。日本では、江戸時代、長崎・平戸藩の御用窯である三川内焼でしか描くことを許されなかった伝統の文様とされています。


瓔珞

仏像の菩薩が付ける胸飾りの宝飾を文様にしたもので、 古くはインドの貴族の装身具として用いられていたものが、日本に渡来して仏教に取り入れられたものに由来します。格の高い食器に朱や金を使って描かれます。


松竹梅

日本では慶祝事に使われる吉祥文様として用いられるのが、厳寒の三友ともいわれる松・竹・梅の文様です。松は針葉樹林と言う事で、寒さに強く、そして、ほぼ年中緑を保っています。昔の人は、寒さに強く、1年中緑を保つ松竹梅には、神様の力が宿っていると考え、敬う事で神の御加護があるように願いをかけたと伝わっています。


網目

切れ目無く続く網の目を、「連続するもの」「永遠に続くもの」という長寿を意味する吉祥文として用いたもので、染付の器によく使われます。幾何学模様が美しく、縄文時代初期の土器にも初期の網目文様をみることができます。


放射状に区切られた枠や縞を捻り曲線の区切りにした文様で、祥瑞の染付によく使われます。


雲錦手

春秋を代表する桜と紅葉を組合せて描く、日本の古典的な図柄です。異なる季節を一緒に楽しむという欲張りな文様です。


唐草

植物の茎や葉、蔓が絡み合った文様で、中国では蔓草文といい、陶磁器のほか、工芸の図柄として世界中で使われています。染付の蛸唐草はよく知られています。


麦藁手

太さの異なる線の縦縞模様です。天に向かってずっと伸びた穂を刈り取った後の麦に見立てた文様で、色の組合せで様々なバリエーションがあります。


木賊

真っ直ぐに伸びた木賊の茎を文様にしたシンプルで洗練されたデザインです。湯呑みや飯碗によく使われます。


花鳥文

草花と鳥類とを描いた文様を総称して花鳥文といいます。仏教の興隆とともに中国唐代に完成し、以後、多様な表現を示してきました。花なら菊、牡丹、燕子花、鳥であれば千鳥、燕、鶴、鳳凰などが好んで用いられます。

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