高級万年筆~ファーバーカステル・ガルーシャ
ファーバーカステル~ペン・オブ・ザ・イヤー2005年限定品・ガルーシャ
高級木材を使用した万年筆「伯爵コレクション」を有する世界最古の筆記具メーカーのファーバーカステルが2003年から開始した“ペン・オブ・ザ・イヤー The Pen of the Year”の第3弾2005年モデルは、非常にユニークな素材を用いた「ガルーシャ」です。
ガルーシャ(Galuchat)は、スティングレーやシャグリーンなど様々な呼ばれ方をされていますが、エイ革の総称で、世界でも有数に美しく、硬度の高い革として知られています。
数ある革種の中でも、強い耐久性を誇るガルーシャ革は「天眼」「スターマーク」と呼ばれる中央の特徴的な白い斑点のあるのが特徴で、これは1匹から1つしか取れない大変貴重な部位となっています。
このガルーシャ革を用いた装飾品は、フランスを中心としたアール・デコ期に流行しました。また、日本では、日本刀の柄(鞘)にガルーシャ革を用いており、当時、珍重されたそうです。
ガルーシャ革表面の光沢は、品のある美しさを放ち、きらきら輝くような水玉模様とその色彩のニュアンスが、最大の魅力です。
また、凹凸感のある表面を研磨し、平面加工したガルーシャは、象牙質のような粒子が斑紋状に浮かび上がり、あたかも宝石を敷き詰めたようなイメージを醸しだします。このことから、ガルーシャは「海の宝石」とも呼ばれています。
ガルーシャ革の加工には、高度な技術が必要とされます。ファーバーカステルのペン・オブ・ザ・イヤー2005年モデル「ガルーシャ」は、慎重に選びぬかれたガルーシャの革が使用されますが、そのガルーシャ革は、十分に手に馴染むよう樽の中でまず製革処理されます。その後、万年筆の胴軸部の完成までに30以上の作業工程を経て、クラフトマンシップにより、ひとつひとつ丁寧につくられています。
ガルーシャが施された胴軸部は全く凹凸感がなく、粒子が平らになるまで十分に研磨されます。ペン・オブ・ザ・イヤー2005年モデル「ガルーシャ」のボディカラーはオリーブとグレーの2色ですが、天然素材であるため、個体差は大きく、一本一本の万年筆が、独自の色彩に仕上がっています。また、ボディの繋ぎ目部分には、プラチナコーティングがされたプレートでしっかりと固定されています。
ペン・オブ・ザ・イヤー2005年モデル「ガルーシャ」は一本一本にシリアルナンバーが刻印され、証明書とともに高級オリジナルボックスに収められています。