ヨーロッパの風景をあたたかみのあるタッチで描く日本の画家・笹倉鉄平
笹倉の作品は豊かな光の表現が特徴的で「光の情景作家」と称されています。
また、森永製菓から発売されている人気チョコレート菓子「小枝」のパッケージデザインを担当していた経歴があり、画家となる以前はイラストレーターとして活躍していました。
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笹倉鉄平は1954年兵庫県で織物業を営む家庭に生まれました。
織物業を営む両親の背を見て育った笹倉は幼少期より染織やデザインに興味を抱きます。
そして15歳頃から絵画やデザインなどの基礎を学び始め、1977年に武蔵野美術大学商業デザイン科を卒業すると、広告制作会社専属イラストレーターとなります。
1980年に独立しフリーランスとして広告や出版の仕事に取組み、その代表的な制作が森永製菓の人気チョコレート菓子「小枝」のパッケージイラストです。10年以上にわたり、森永製菓のパッケージイラストを制作しました。
1987年には毎日新聞カラー刷り版に南ドイツのロマンチック街道沿いの街を描いた「Romantic Gallery」が月に一回の頻度で連載されることとなりました。
そして1990年の東京での初個展をきっかけに画家として本格的に活動することを決意しました。
翌年からロサンゼルスやニューヨークのアートエキスポや、オランダで開催された花の万博「フロリアード/1992」などで版画作品を数多く発表します。
画家としてデビューしてから制作された作品の数は200を超え、版画のみならず詩画集や図録なども出版しています。
また、個展の開催回数も国内外で100回を超え大きな人気を博しています。
笹倉の目を通して見た風景は優しく、物語性をもって私たちの心を癒します。
ありのままの風景を描くのではなく、笹倉の視点を交えた旅情と美しい光あふれる情景画を描くことが特徴的な画家です。
ヨーロッパを中心に取材として訪問した旅先の景色は旅先での感動や印象などを交え表現され、写実的であり抽象化された情景です。
そして、笹倉の作品で特徴的なのが全ての作品に共通している「光」の存在です。
夜の街頭の光や窓から射し込む木漏れ日、水面に反射した月明りなど様々な光の表情が郷愁や心安らぐ温もりを生み、笹倉の作品は老若男女から愛されています。
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