現在いわの美術では、田崎廣助（たざきひろすけ）の風景画の買取を強化致しております。
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田崎廣助（たざきひろすけ）は、1898年福岡県八女郡北山村（現・八女市立花町）に生まれました。幼いころから絵を好んでいた田崎は3歳の頃に母の高価な桐箪笥に金火箸で模様を刻み込んだことが芸術への意識の芽生えだったといいます。田崎は後にこの桐箪笥を処女作に位置づけ絵心が芽生えた重要な一作だと語ります。
その後も故郷の豊かな自然の中で完成を育み風景画を描きました。1905年に中学へ進学すると恩師から絵の才能を見出され美術学校へ進学することを薦められるも父に反対され断念し、父の意向により師範学校へ進みました。師範学校を修了し教員資格を取得し20歳を迎えた田崎は福岡県内の小学校へ就職します。
この頃から独学で絵画を学び始め同郷の画家である坂本 繁二郎や青木 繁の活躍に触発され父の反対を押し切り画家を志し上京しました。
その後は当時の洋画壇を牽引していた安井曾太郎に師事し、小学校で教鞭をとる傍ら画業に取り組む日々を送っていましたが、1923年に関東大震災に遭い被災し、住居を東京から京都へと移します。
1932年から3年間フランスへ渡りこの間にサロン・ドートンヌに入選しています。帰国後は一水会の創立に参加し、1949年からは日展審査員を務めました。
その後1958年に日展評議員、1967年には日展理事を務め、同年日本芸術院会員となり1968年に勲三等端宝章を受章しました。
1973年には東郷青児らと日伯現代美術展を開催し、ブラジル・日本両国の美術交流や友好親善に尽力したとして、最高名誉章であるブラジル政府よりグラン・クルーズ章、コメンダドール・オフィシアール章を贈られました。1975年にはこれまでの功績が認められ文化勲章を受章した田崎は日本画壇を代表する画家の一人となりました。1978年には日展顧問に就任し、さらなる活躍を期待されていましたが1984年に亡くなりました。
「阿蘇の画家」とよばれる田崎の象徴的な作品は山岳風画です。
中学時代に阿蘇に魅了された阿蘇をはじめとして桜島、由布岳、富士山、浅間山など日本各地の山岳風景を描き、優れた作品を残しました。
戦前は松と朝顔を好んで描き、フランス留学後も同様に松と朝顔を繰り返し描いたのですが、留学以前とは明確に違うものがあります。
フランス留学中田崎は、西洋と日本の本質的な違いを追求し伝統と自然を重んじた「東洋の心」を自覚しました。
日本人にしか描けない品格ある油彩画を追求し、西洋の伝統や技法を踏まえ「東洋の心」を表現しました。
簡略化されたフォルムで描かれた山々は骨太で堂々としており、大自然の雄大さを田崎の目指した東洋の心から感じ取ることができます。
朱富士や阿蘇山などの代表作をはじめ、数多くの山を描き山岳画家と称された田崎廣助は現在も高く評価されている画家です。
田崎の作品の中では富士山をモチーフにしたものがより高い人気を誇っています。
田崎は油彩、水彩、リトグラフ、陶版画など様々な絵画技法を用いて作品の制作をおこなっており、いわの美術では油彩画などの肉筆画のお買取りをより強化致しております。
お手元に田崎廣助（広助）の作品をお持ちで現在の価格をお知りになりたい場合は、鑑定書や共シール、箱書きなどをご確認ください。状態の他、鑑定書などの付属品も大切な査定ポイントとなりますので大切に保管なさることをおすすめいたします。
