長谷川潔の版画作品をお買取りいたします。【買取・新着情報】

長谷川潔の版画作品をお買取りいたします。
2019.6.27

買取りの長谷川潔『玻璃球のある静物』

長谷川潔の版画作品を探しています。

写真の銅版画はいわの美術でお買取りした長谷川潔『玻璃球のある静物』です。

長谷川潔は版画技術の為に27歳でフランスに渡り、そのまま生涯フランスで過ごした銅版画の巨匠です。

「黒には7色の色がある」と彩った漆黒の空間は、印刷やデジタルの科学技術では表現し得ない静寂と幻想の世界があり、日常の喧騒を忘れさせてくれる至極の版画家です。


長谷川 潔 はせがわ きよし
1891年~1980年
版画家
受章 レジオン・ドヌール勲章 (1935年
フランス文化勲章 (1966年)
勲三等瑞宝章叙勲 (1967年)

 略歴

買取りの長谷川潔『玻璃球のある静物』

裕福な家に生まれた長谷川潔は、病弱であったことから高校受験が困難であったので、幼い頃から興味のあった美術の道へ進みました。


21歳の時に本郷洋画研究所に入り油彩画やエッチングなどの西洋の美術を学び、美術文芸雑誌『仮面』同人の版画家としても活動していましたが、本場の最先端の技術を学ぶべく第一次世界大戦終結直後の27歳の時にフランス留学を決意します。


渡仏後、長谷川潔はありとあらゆる銅版画の技術を吸収し、研究を重ねました。

手本にすべき作家がいなくなると、技術書を読み漁り試行錯誤を重ね、ついには亡失されていた特殊銅版画技法『マニエール・ノワール(メゾチント)』を蘇らせ、更に近代的表現を加え注目を浴びフランス画壇の仲間入りを果たします。


精力的に活動しフランスでの確固たる地位を築きましたが、1939年に第二次世界大戦が勃発してしまいました。

フランス人の妻、そして子供の為にフランスに残った長谷川潔は敵国の住人として苦労を重ねることとなります。

1945年にはパリ中央監獄に収監され、知人の尽力により1ヶ月後に出所するも心身共に疲労困憊し、翌年まで作品制作に取り掛かれませんでした。


戦後はより静寂で哲学的な作風に変化し、マニエール・ノワールでの制作に没頭し、宇宙のような暗闇の中に浮かぶ静物画を好んで制作していました。


フランスや日本でも高い評価を受け続けましたが、1980年に生涯を閉じるまで、日本に帰ることはなかったそうです。


 マニエール・ノワール技法

買取りの長谷川潔の版画

マニエール・ノワールは17世紀に発明された技術で、銅板に無数の細かいささくれを作り、後からそのささくれを削ったり磨いたりして画面を作っていきます。


時間や手間がかかる上に版の消耗も激しく、100部程度しか印刷できないというデメリットがありました。


そして19世紀にはより手軽で大量生産が可能な写真製版やリトグラフが発明され、20世紀にはマニエール・ノワールは忘れ去られてしまいます。


そこで長谷川潔はマニエール・ノワールの魅力を再発見し復活させ、更に独自の技法を加えて時代に合わせてアレンジしました。


しかしながら、マニエール・ノワールは繊細な表現ができる反面、刷師によって大きく仕上がりが異なるという欠点があります。


長谷川潔がマニエール・ノワールで制作した美しくも繊細な階調の黒は、一流の刷師ケヌヴィルでなければ刷ることができませんでした。

長谷川潔とケヌヴィルはお互いに切磋琢磨し、技術を高め合い、素晴らしい作品を生み出し続けます。

1970年にケネヴィルが亡くなると、長谷川潔は版画制作を辞めてしまう程、ケネヴィルも唯一無二の存在でした。


二人にしか生み出せなかった作品は希少価値もあり、今も高い人気を誇ります。


 黒へのこだわり

買取りの長谷川潔の作品

「黒には7色の色がある」と、長谷川潔の黒インクへの情熱は相当なものです。


テカリを避ける為にインクの原料や配合の研究を重ね、イタリア産の石の粉を混ぜるなどの独自のこだわりを見せました。


長谷川潔が生涯を掛けたとも言える黒は、長谷川潔だけが生み出せた奇跡の黒です。


 高価買取のポイント

長谷川潔は晩年に残したマニエール・ノワールでの静物画の人気が特に高い他、渡仏前に残した作品やマニエール・ノワール以外の作品も残しており、芸術性の高い作品は買取価格が期待できます。

また数は非常に少ないですが肉筆油彩画も存在し、こちらは希少価値です。


更に肉筆サインや鑑定書の有無によって査定額は変化します。


同じ作品でも保存状態により買取価格が大きく変動しますので、より正確な査定額を出すために、作品の状態を写真に撮って査定人に見せることがお勧めです。



長谷川潔の作品のご売却をお考えの場合は、いわの美術にお任せ下さい。

遺品整理やご自身のコレクションの整理などで長谷川潔の作品をお譲り下さる場合は、いわの美術までお問い合わせ下さいませ。


長谷川潔の玻璃球のある静物

今回お買取りした『玻璃球のある静物』はマニエール・ノワール技法を用いた静物画で60部限定、京都国立近代美術館にも所蔵されている作品であり、状態も非常に良かったので高額でのお買取りとなりました。


いわの美術ではお客様の大切なお品を一つ一つ丁寧に見定め、お客様の納得の上でのみお買取りを行っております。


大変ご好評をいただいておりますWEB無料査定やLINE無料査定は、作品の状態を写真で送信いただくことにより、より正確な査定価格をお知らせすることができますのでご利用下さい。


お客様からのお問い合わせをスタッフ一同心よりお待ちいたしております。

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