能面
能面は能楽や神楽を舞う際に用いられる面で、室町時代の中期頃から作られたと言われています。
また、室町時代の中期から安土桃山時代に作られた能面を本面と言い、それ以降に作られた能面は本面を再現して作られた能面となります。
能楽が生まれるよりも前に猿楽や田楽という曲芸がありましたが、弘安6年(鎌倉時代)に猿楽で三番叟、延命冠者、父尉という3つの能面が使われたとされるのが最も古い記述となります。
能面の種類
能面は大まかに分けると5種類ですが細かいカテゴリーで分けると60種類となり、その後歴史の流れとともに1種類の能面がいくつも分散され、現在では250種類もあると言われています。
この中でも代表的な能面は、老人・女・男・鬼・霊の5種類です。
老人:白い髭と白髪、しわくちゃな顔が特徴で、翁面と尉面の2種類があり、翁面は能面の中で初めて作られたとされる歴史が古い作品で、日本書紀にも翁面の存在が記載されています。
翁面:黒式尉・父の尉など
尉面:小尉・笑尉・三光尉・舞尉など
女:1つの面で能曲の中の喜怒哀楽を表現出来る能面で、若い女性から老婆まで種類があります。
中でも、小面は女面の代表的な面で能面の紹介などでは必ず登場するお馴染みの作品です。
女面:小面・小姫面・万媚面・若女面・泣増面・曲見面・姥面など
男:男性を表す能面は、現在能という現在進行形の演目
では使用せず素顔が能面の代わりとなり、能面は昔の人の役での使用となります。
男面:童子面・喝食・中将・十六・痩男など
鬼神面:能楽よりも前の猿楽や田楽が行われていたとされる南北朝時代には、鬼が出てくる舞で鬼神面をつけていたそうです。
鬼神面:獅子口面・大飛出面・顰面・大べし見面・大悪尉など
霊面:文字通り実体のない霊を表す面で、怨みを持ち生きてる人に災いをもたらす怨霊面と、怨霊にとりつかれないよう神として祀った神霊面の2種類があります。
怨霊面:般若面・生成面・蛇面など
神霊面:怪士・一角仙人・蛙など
買取可能な能面作家
高野唯閑・羽生光長・勝部満巌・辻晃石・堀安右衛門
長澤氏春・深澤浄春・鈴木慶雲・土岐廣長・野村鸞
吉田彰雄・田中彗月・岩本万吉・野川陽山などなど
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