今回ご紹介する作品は、佐野せいじ氏による木版画『瀧櫻』です。
こちらのお品物は、限定300枚のシリアル番号付きで作者の
サイン・落款印入りです。
日本三大名桜のひとつとして知られる福島県の『三春瀧櫻』を
描いたもので、樹齢1000年を超える堂々たる木の幹の生命力と
一斉に咲き誇る桜の荘厳さを花びら1枚1枚に至るまで驚くほど
細やかな描線と色使いで表現した圧巻の名作です。
佐野せいじ
現代木版画家として知られる佐野せいじ氏は1959年静岡県磐田市に生まれました。
19歳で京都に移り、織物のデザインを出がけるテキスタイルデザインについて学んだのち、25歳で木版画家の井堂雅夫に師事して木版画を始めます。
後世まで日本の美を残したいとの考えで、版画家として活動を始めた当初から一貫して古き良き日本の歳時記や懐かしい里山の風景など、いわゆる日本の原風景を作品の題材に選んできました。
特に『桜』をテーマとした作品を得意とし、数多くの作品を世に送り出しています。中でも2004年に発表した『根尾淡墨桜』は日本の現代木版界を牽引する佐野せいじ氏の画業20年の集大成として広く知られています。『瀧櫻』のほかにも『又兵衛桜』『月華』『甲州大糸櫻』『山高神代櫻』など、桜の美を見事に表現したオリジナル作品は希少価値が高く、市場でも根強い人気があります。
木版画家としての活躍
1992年に師匠である井堂雅夫と二人展を開催。翌年には初の個展『心の故郷』を皮切りに、以後毎年日本各地で個展を開くなどして、独自の精妙な画風を確立させました。
1996年にはNHK大河ドラマ『秀吉』の放送記念として作品5点を提供して脚光を浴びたのをきっかけに、多くの雑誌の表紙絵の制作や木版画集の出版など、活躍は多岐に渡ります。
また日本国内のみならず、ユニセフのグリーティングカードにも採用されたほか、ロサンゼルス郡美術館やアメリカ連邦議会図書館にも作品が収蔵されるなど、海外でも高い評価を得ています。
作品づくり
佐野せいじ氏の木版画は伝統的な江戸時代の浮世絵の広重や北斎と同じ技法『手彫り・手摺り』によるもので、原画に忠実に何枚もの版木に手彫りをしたのち、1枚ごとに手摺りで色を重ねていきます。
ひとつの作品を仕上げるのに多い時で36枚の版木に42度の手摺りといった非常に手間と時間のかかる工程で、1枚1枚が丹念に仕上げられていきます。
そうして出来上がった作品を更に1枚ずつチェックし、納得のいく仕上がりの作品にのみ自筆で作品名、エディション番号、サイン、落款が入れられ完成します。
佐野せいじ氏の作品を探しています
弊社いわの美術では佐野せいじ氏の作品を買取強化しております。
限定数のみ制作されている作品が多いことから市場に出回ることが稀で、また幅広い層からの人気が高いため、作品の状態により高値でお買取りすることが可能です。
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ご不明な点は、フリーダイヤル0120-226-590でもお問い合わせいただけます。お客様ご自身がご納得いただいた場合のみお買取りさせて頂きます。
また、佐野せいじ氏以外の作品も随時承っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
スタッフ一同、皆様のご依頼を心よりお待ちいたしております。