マイセンのアラビアンナイト立体陶板をお買取りいたします。
写真のお品物は、以前いわの美術でお買取りいたしました、マイセンのアラビアンナイト立体陶板「フライングカーペット」です。
老舗陶磁器ブランドのマイセンのなかでもアラビアンナイトシリーズは人気が高く、ティーセットはフルセットで数百万ともなる大変豪華なお品物です。
立体陶板は食器類と一線を画すお品物となっており、一点ごとに絵付けや色彩の異なる希少な逸品となっております。
マイセンとアラビアンナイトシリーズについて
マイセンは名実ともに西洋白磁の頂点といえる老舗ブランドで、その起源は18世紀初頭にまで遡ります。
世界中で長く焼成された陶器に比べ、純白で滑らかな磁器は希少な奢侈品であり、白磁は当時明代であった中国のみが独自の成分配合を熟知し市場を独占していました。
その後明が滅亡すると白磁は日本の有田焼に取って代わり、相変わらずアジアのみが産地となりヨーロッパのいずれの強国も生産に成功していませんでした。
1701年、錬金術師として金の錬成を嘯いたかどでプロイセン王フリードリヒ1世に追われたヨハン・フリードリヒ・ベドガーは、ザクセン選帝侯のアウグスト2世に陶工として招聘され、磁器を研究し1709年にマイセンの地で初めての磁器の製造に成功します。
これまでの陶器の焼成温度より高温にして粘土を溶かし化学変化させる発見はその後100年間他国では成功を見せず、この技術が他国へ漏洩することを恐れられてベドガーは幽閉されたまま亡くなりました。
マイセンはエルベ川の舟運により材料と製品の輸送が容易なことと、カオリンの採掘ができる鉱山が近隣にあり、1710年には王立ザクセン磁器工場が設立され硬質磁器製造を独占し、ここから西洋磁器の歴史が始まりました。
1717年に染付磁器の製造に成功し、1722年には窯印である2本の剣を交差させたマークが考案され、細部を変えながら現在まで続いています。
東洋からもたらされた白磁の食器類に続いて、1733年に宮廷彫刻師であったヨハン・ヨアヒム・ケンドラーがマイセン工房の主任型師になると、皇帝の命を受けて動物の彫像や日本宮の礼拝用の使徒像をはじめ、軽快な躍動感にみちたロココ調の優雅な人形が作り始められ、東洋の磁器にはなかった西洋独自の美術が生まれました。
マイセンのアラビアンナイトシリーズの食器のデザインと絵付けはハインツ・ヴェルナーによるものですが、立体陶板は同じく現代マイセン5人組として肩を並べたペーター・シュトラングのデザインとなっています。
ペーター・シュトラングは1936年にドレスデンで生まれ、14歳でマイセン養成学校に入学し成形学を学びます。
第二次世界大戦直後はソ連支配下でマイセンは有限会社の一部として政府管轄下におかれますが、1950年にドイツ民主共和国(旧東ドイツ)に変換され「国立マイセン磁器製作所」として発足しました。
世情の変化の中シュトラングは1954年に優等で卒業すると、翌年からドレスデンの造形学校で彫刻を専攻し立体造形の技術を高め、1960年にマイセンに戻り「芸術の発展を目指すグループ」のメンバーとなり活躍します。
シュトラングは手ひねり人形の名作を数多く制作し、多くの名工が在籍したマイセンの中でも文学作品のテーマを得意として、イソップ童話やグリム童話、シェイクスピアなど様々な文学に登場するキャラクターを魅力的な磁器人形で表しています。
みずからの芸術を「生きる喜びを表現する手段」と語り、その最適な手法として磁器を愛したシュトラングの磁器人形は、マイセンの中だけでなく20世紀の陶器芸術においても革新的な作品となりました。
マイセンのアラビアンナイト 立体陶板をお買取りいたします!
陶板画は平面作品のように壁面に飾ることの出来る変わったお品物で、平面の陶板画(プラーク)は絵付け師が、立体陶板(レリーフプラーク)はペーター・シュトラングら造形師による作品となっています。
立体陶板は製造数も少なく、手作業で制作するため造形と絵付けが一点ごとに異なり、いずれも希少で高価なお品物であり中古市場でも高値でお取引されています。
額装しての鑑賞が主なためスクラッチのつく事も少なく、写真のお品物も額装の内部ともに綺麗な状態で高評価でのお買取りとなりました。
いわの美術では美術品・骨董品を中心にお買取りしており、高級食器のマイセンも過去に多数のお買取り実績がございます。
中古市場にはマイセンの贋作も見受けられますが、弊社にはマイセンを熟知した査定員がおりますのでご安心下さい。
いわの美術ではマイセンのアラビアンナイトシリーズのお買取りを強化しております。ご自宅やご実家のお片付け、蔵や倉庫の整理などでご売却をお考えのマイセン製品がございましたら、ぜひ、いわの美術へご一報ください。
お買取りのお申し込み、お問い合わせはお電話・メール・LINEにて受付しております。メール・LINEにてお写真をお送り頂きますと、オンライン無料査定も可能となります。
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