金梨子地の蒔絵重箱をお買取りいたします。
写真のお品物は先日いわの美術にてお買取りいたしました、金蒔絵の重箱です。
金梨子地(きんなしじ)という、漆の上から金粉をまぶす伝統技法を用いた非常に豪華なお品物でした。
五段すべての内と外が金梨子地で、表側には高蒔絵丸紋がちりばめられる凝った意匠も魅力があり、高評価にてお買取りとなりました。
蒔絵について
蒔絵とは、漆器を装飾するために生まれた日本独自の技法です。
起源は大変古く、基本技法は平安時代に確立され、正倉院宝物にも蒔絵の品物が含まれています。
室町から江戸にかけては琳派の流れを取り入れながら、欧州への輸出品の側面も担い、技術・美術の両面で大いに発展を遂げました。
明治時代には万国博覧会とそれに向けた内国勧業博覧会への出品で、蒔絵師同士が切磋琢磨する環境なり、さらなる優品が生み出されます。
1907年に帝展が文展へ改組されると漆芸品は芸術へ進化を遂げ、戦後に伝統工芸展として分化すると、松田権六(まつだごんろく)・大場松魚(おおばしょうぎょ)など人間国宝なる大家が登場しました。
梨子地の金蒔絵
梨子地(なしじ)とは、漆のうえに梨子地粉という金粉を蒔いた技法です。
梨子地粉に重ねて梨地漆を塗り、研ぎ出しはせず漆を透かして金粉を見せ、艶やかさと金粉の煌めきが特徴です。
似た技法である平目地は、梨子地粉より大きく小判状の粒子を用い、表面の漆を研ぎ出す工程で大きく異なっています。
平目地は梨子地よりも金属質の輝きが強く仕上がり、梨子地同様に高度な技術を要する煌びやかな技法です。
梨子地の金蒔絵のお重箱をお買取りいたします。
いわの美術では美術品・骨董品を中心に幅広くお買取りを行っております。
蒔絵のなかでも熟練の業を必要する梨子地は、作ることのできる蒔絵師・職人が減少する傾向にあり、古くとも大切に受け継がれてきたお品物は、注目度が上がっています。
ご自宅やご実家、蔵や倉庫のお片付をされて、ご売却をお考えの蒔絵・金梨子地のお品物をお持ちでしたら、ぜひいわの美術にお任せくださいませ。
古いお品物の場合、表面にほこりやチリなどの汚れがある場合があります。なるべく綺麗にとふき取る際には、洗剤・アルコール除菌剤などは使用されないようご注意願います。漆を浸食する恐れがあり、経年より悪化してしまうと修理が困難な場合が考えられます。
お買取りのご相談・査定・お見積りは、すべて無料にて行っております。
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