ペルシャ絨毯のお買取りいたします。
高級絨毯として知られるペルシャ絨毯は、長い歴史があり古代まで起源を遡れると言われています。
一点ずつ手織りで製造される伝統のペルシャ絨毯は、長い間敷かれ足で踏まれることで色合いに深みが生まれるという、耐久性に富んだ堅固な作りが魅力です。
そのため古いペルシャ絨毯も新品に勝るとも劣らない需要があり、50年以上前のものはセミ・オールド、100年以上経過したものはアンティークと呼ばれ、中古美術市場でも盛んに取引されています。
本物志向のインテリア愛好家に支持され、日本では様々なテイストのインテリアにコーディネイトされるなど、新品のみならず中古市場でも一定の需要がある品物です。
ペルシャ絨毯の歴史
ペルシャ絨毯の起源は古く今から3000~4000年前と言われていますが、現存する最古のペルシャ絨毯の系譜と考えられる品は、紀元前500年のパジリクです。
そしてペルシャ絨毯が技術的に最盛期を迎えたアッバース時代より前の、15世紀までのペルシャ絨毯は端切れも現存しておらず、この間2000年あまりの絨毯がどんなものであったか、技術の歴史などは知る手がかりが残されませんでした。
現在のようにペルシャ絨毯が広く外国の一般民衆むけに製造されるようになるのは19世紀後半で、文明開化当時の日本がそうであったように外貨獲得の目的をもって産業が強化されました。
おもな産地
ペルシャ絨毯の主要産地はイランですが、地方や町・村により特色があり、素材が異なると品質にも差異が出てきます。
なかでも高額な取引となりやすい主要産地は以下の5カ所が挙げられます。
1. イスファハン
草木染による赤系のウールと縦糸にシルクを用いた混紡が特徴で伝統的な産地のひとつです。
イスファハンの著名な工房にはセイラフィアンがあり、繊細なエスリム(唐草文様)柄の作りでペルシャ絨毯全体のなかで最高峰とされています。
2. カーシャン
赤系のウールが多くシルクはあまり作られませんが、高級品よりも普及品が多く中古市場でも流通が比較的多くみられます。
3. タブリーズ
イラン最大の産地で生産の歴史は紀元前にさかのぼる程古く、中古市場でももっとも多く流通します。
シルクも作られるもののウールが主流で、色の種類が多く赤、白、茶、黒などバリエーションが多く、著名な工房としてはアリナサーブがあります。
4. コム
クム、ゴムなどともいわれ、日本への最大の輸出産地で現在はシルク製が主流です。
以前はウールが主でしたが、生産の歴史は20年程度と比較的浅くアンティークは存在しません。
著名な工房にジャビアン、マスミがあり、カラフルな色使い精緻な柄の作りで人気があります。
5. ナイン
ベージュ系のウールが多く作られシルクの数は少ないです。
著名工房にはハビビアンが挙げられ、ブルー系とベージュの色みが美しい絨毯が流通しています。
素材のちがい
ペルシャ絨毯のおもな素材はウールとシルクがあり、それぞれの特性に合わせての使用が推奨されます。
シルクは発色と質感が美しくタペストリーにも用いられる素材ですが、ウールに比べ耐久性は下がるため、客室や書斎など人の行き来が少ない部屋に向いています。
それに比べ、ウールは摩擦に強く人の多く集まるリビングや玄関に向いています。
またウールの絨毯は湿気を吸収する性質もあり、冬場の保温性だけでなく意外にも日本の気候に適していると言えます。
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手ごろなインテリア品が氾濫する今日でも、長い伝統で培われたブランド力の色あせないペルシャ絨毯は、単なるぜいたく品ではなく、暮らしに豊かさと温かさを加えてくれる存在です。
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