谷文晁は、関東南画の大成者で、土佐派・洋風画からも影響を受け、さまざまな様式の作品を残しています。木村蒹葭堂などの文化人や、渡辺崋山ら門人など、谷文晁の人脈の広さは、当時の絵師の中でも際立つものであったとされています。谷文晁は、江戸時代後期の画家で、父は漢詩人でもあった谷麓谷です。画については、はじめは狩野派の加藤文麗や長崎派の渡辺玄対に学び、山水画は鈴木芙蓉より学びました。また、松平定信に認められ、「集古十種」の編纂に携わり、挿絵を描くなどして社会的な地位を得、江戸における文人画壇の重鎮となりました。
谷文晁は、古画の模写と写生を基礎として、南宗画・北宗画・洋風画等を加えた独自の画風を生み出したとされ、また、画塾｢写山櫻｣を開いて多く門下を集め、その中でも椿椿山、立原杏所など優れた南画家を輩出しています。
谷文晁の功績や実績は、江戸時代より高く評価されており、「徳川時代の三大家」とまで呼ばれていました。また、谷文晁は絵画だけにとどまらず、俳句などの文化活動にも精力的に携わりました。
谷文晁の代表作には｢公余探勝図(重文指定)｣、｢木村蒹葭堂像(重文指定)｣などがあります。
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江戸後期の関東屈指の文人画家として名高い谷文晁は、中国宋代の古画に深い研鑽を誇り、その模写から独自の様式まで広い画技を網羅しています。
谷文晁は山水画を非常に得意としており、谷文晁の描く山水画は唯一無二の美しさを誇り、類まれなる作品であるとされています。
谷文晁の掛軸などの作品には、落款・印譜がある場合が多く、印名としては｢文晁｣｢谷氏文晁｣｢無二道人｣などがあります。
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