1749年(寛延2年)に柏生甫によって制作された、備後三次藩(現在の広島県三次市)藩士の稲生武太夫(幼名・平太郎)が体験した怪異をまとめた物語です。
あらすじは、当時16歳だった平太郎が肝試しにより妖怪の怒りをかってしまい、その日から平太郎の屋敷にはさまざまな化け物が出没するようになります。
しかし、平太郎はこの化け物たちと30日間戦い続け勝利し、魔王のひとりである山本五郎左衛門から勇気を称えられ木槌を与えられるという話です。
平太郎の子孫は現在も広島市に在住しており、物語に登場する木槌も実在し国前寺で保管されています。
また、原本は当家に伝えられていましたが、現在は三次市の教育委員会が預かり、歴史民俗資料館で管理されています。