オーストラリアのアボリジニを代表する画家です。
アボリジニのアンマチャリー族の管理者です。
オーストラリア中央の砂漠地帯でアボリジニの伝統的な生活を送りながら、儀礼のためのボディ・ペインティングや砂絵を描いていましたが、車の運転や文字の読み書きなどを教える政府の教育プログラムが行われ、美術・工芸のワークショップもあり、それらに触れた事で芸術家になる事を決意しました。
はじめは、ろうけつ染めで作品を制作していましたが、カンヴァスに豊かな色彩の作品を制作するようになり「大地の創造」はオークションで100万ドルの値段がつきました。
作品は一貫して故郷であるアルハルクラを主題とし、ヤムイモをモチーフにした作品を多く描いています。
筆以では、ゴムぞうり、棒切れ、ブラシなど身近にあるあらゆるものを使って絵を描きました。
またアボリジニの人は両利きの人が多く、エミリーもその一人で、左右の手を同時に使って作品を制作していました。
また、カンヴァスを地面に置いて四方から描いていたので、天地の指定がない作品が多いのが特徴です。
70歳を過ぎてから本格的に描き始めた絵は亡くなるまでの8年間で3000~4000点の作品を残し、亡くなる直前まで制作活動は衰えず一気に24枚の絵を描きあげました。
これらの作品はこれまで描いてきたものとは違った雰囲気を持っており、点や線を一切用いることなく刷毛を使って明るい色で描かれています。