秋田県出身の昭和~平成時代に活躍する日本の洋画家です。
自分の娘たちの成長を描いた作品で知られており、その画風は背景に余計なものは描かず、写実的で細かい描写までも見事に描き上げており、今にも動き出しそうな雰囲気が漂っています。
この他にも可憐な野の花、愛らしい猫、力強い富士山などを長年のテーマとして描いており、自分の娘をモチーフにした作品とは違った雰囲気を楽しむ事ができます。
また、漫画を描いていた事もあり、月刊ガロに掲載されました。
画家を志して岩手大学教育学部特設美術科に入学し、卒業後はシェル美術賞展で賞を取った事をきっかけに画家として活動の幅を広げていきました。
どの美術団体にも所属する事なく、個展や企画展を開催して活動を行うようになると、岩手県の小岩井農場の側に土地を購入すると自ら木を植え、山を開墾するなどして移り住み、活動の拠点とした藤井勉はその土地に生息する草花なども描くようになります。
藤井勉の娘・藤井由希子が有田焼の陶芸家として活動するようになると、自分の作品とともに展示を行う親子展を開催しており、二人の共通点を見る事ができると人気を博しました。
東日本大震災で岩手県陸前高田のホテルに飾られていた大作「風と潮の神話」が津波に流されたことを知ると再制作を行い、個展で発表をしています。