フリードリヒ・シュレーダー・ゾンネンシュターンはドイツの画家で本名はフリードリヒ・シュレーダーといいます。
色鉛筆で絵を描いたアウトサイダー・アートの作家として知られています。
また、「ゾンネンシュターン」とはドイツ語で太陽と星からなることから自身を「月の精の画家」と称しています。
フリードリヒ・シュレーダー・ゾンネンシュターンはドイツの東プロイセンにあるドイツ騎士団の城下町として発展したティルジットで13人兄弟の1人として生まれました。
幼い頃から奇抜で素行が悪いために感化院へ出入りを繰り返していました。
10代の頃に美術学校に進みましたが退学処分となっています。
第一次世界大戦勃発した時に兵役に就きますが、自身で精神錯乱者であると軍医に訴えました。
診断を行った結果、除隊処分となり精神病院に入院しています。
しかし精神病院を脱走し捕まると不治とされ、終身拘束なっています。
後に恩赦で退院するとベルリンに渡り占星術師兼磁気治療師として開業しています。
しかし詐欺的医療行為のため、薬事法違反、医療品偽造により再度、精神病院に強制入院となります。
精神病院に入院していた時に、同じく入院患者である画家と知り合い色鉛筆で絵を描く事を勧められるとフリードリヒ・シュレーダー・ゾンネンシュターンの描く作品がフランスの詩人で文学者でもあるアンドレ・ブルドンの目に留まり、60歳過ぎに画家としての知名度が上がりました。
作風としては螺旋、渦巻、ハートが多用され、モチーフの部位が屈折したシンメトリーを生み、幻想的でエロティックであるとされています。
しかしフリードリヒ・シュレーダー自身はこれらの出来事を恨んでいるという旨を文書に残した後にベルリンで90歳の時にこの世を去りました。