【清原啓一】買取作家・取扱い一覧 絵画

清原啓一

清原啓一
清原啓一(1927-2008)

 清原啓一の絵画作品のお買取りいたします 


清原啓一は”群鶏の画家”とも称せられるほどに人生を遊鶏図に捧げた油彩画作家で、花や鶏をモチーフとした作品を数多く世に発表しております。

いわの美術では、清原啓一の絵画作品のお買取りをいたしております。


1927年、清原啓一は富山県砺波市の農家に生まれます。

富山師範学校を卒業した清原啓一は同県の洋画家「川辺外治」から絵画を学び、中学教師として教鞭を執りながら油彩画制作に尽力しておりました。

次への展開を見出そうと新しいモチーフを探していたある日、実家で飼っていた鶏を思い出したところから“群鶏の画家”としての道を歩み始めることとなります。


鶏は風景や婦人像などとは違って一瞬でも止まることなく動き続けるため、油彩画での表現は困難でありますが清原啓一は60年に渡ってひたすら油彩画制作に挑み続けました。

清原啓一は鶏を描くにあたって自宅の庭に鶏を飼い、一日あたり50枚にも及ぶ写生をいたしました。


清原啓一の画風は年代と共に表現方法が変化していきます。

初期は自ら選んだモチーフを見たままに描いておりました。

やがて鶏の姿や質量感に重きを置くようになり、生き物として忠実に描くようになります。

しかしながら次の段階に至るころには、これまでの流れを断ち切るかのように鶏を抽象化した表現となりました。

1970年代より、鶏を「描く」ことから鶏で「表現」することにテーマが変化していきました。

1980年代後半からは日本の景観や風景といったものにも挑み、装飾にも力をいれた遊鶏図を描くようになります。

2000年代は清原啓一の芸術性も成熟して極まってきた時代です。その画風は日本の四季感を取り込みつつ、自身の中で象徴的な存在とまで高まった鶏をうまく調和させた豊かで美しい絵画表現へと変化していきました。


日本の美術界に鶏による絵画表現を見出してきた清原啓一は、2008年10月11日に肝細胞癌のため享年81歳で亡くなりました。


群鶏の画家”清原啓一の絵画作品のご売却をお考えの方は是非一度、いわの美術までご連絡ください。

お問い合わせはお電話かメール、LINEにてお受けしております。

作品のお写真を頂けますと査定のご案内がスムーズに行えます。

清原啓一年表

1927年(昭和2年)6月27日、富山県砺波市中野の農家に生まれる。

1945年(昭和20年)、富山師範学校で美術教師の曽根末次郎に絵画を学び、画家を志すようになる。

1948年(昭和23年)、同校を卒業し津沢中学校に務め始める。同郷の洋画家川辺外治よりデッサンを学ぶ。

1949年(昭和24年)、第2回富山県観光美術展でキレイ堂賞を受賞する。

1950年(昭和25年)、上京して明治大学政経学部3年に編入する。

1952年(昭和27年)、明治大学政経学部卒業。「椅子による女」で日展初入選する。

1959年(昭和34年)、光風会会員に推挙される

1967年(昭和42年)、安井賞展・昭和会員展へ招待出品する。

1968年(昭和43年)、肝臓を患い訳10ヶ月の療養生活を送る。

1969年(昭和44年)、光風会審査員となる。

1973年(昭和48年)、光風会評議員となる。

1975年(昭和50年)、日展審査員に推挙される。

1985年(昭和60年)、日本橋三越にて個展を開く。

1988年(昭和63年)、光風会理事となる。

1994年(平成6年)、画業50年のあゆみ展を富山県にて開く。日展内閣総理大臣賞受賞する。

2002年(平成14年)、光風会常務理事、日展理事となる。

前年の日展出品作「花園の遊鶏」にて第58回日本芸術院賞・恩賜賞を受賞、同会員となる。

2003年(平成15年)、日展常務理事となる。

2007年(平成19年)、旭日中綬章を受章する。

2008年(平成20年)、日展顧問となる。富山県立近代美術館にて回顧展を開く。

肝細胞癌のため10月11日逝去する。

2010年(平成22年)、砺波市美術館にて遺作展が開催される。

清原啓一代表作

1952年(昭和27年)「椅子による女」入選(第8回日本美術展覧会)。

1954年(昭和29年)「鶏」入選(第10回日展)。

この作品をきっかけに“鶏の画家”として認知されるようになる。

1959年(昭和34年)「群鶏」特賞受賞(第2回新日展)。

マチエール(作品の材質がもたらす効果)を一変させ、渋めに抑えられた色合いの中で鶏の冠の赤が良く強調させており、これが観る人の視覚を巧みに奥行へ誘っている。

1974年(昭和49年)「小さな争い」第60回記念特別賞受賞(第60回記念光風会展)。

ヨーロッパ旅行の影響からか彩り鮮やかな色面構成を好んでいたが、この頃一旦落ち着いた色合いになる。

今まで限りなくシンプルにしていたタイトルを、内面や外面の動きを端的に説明したものに一変させる。

1978年(昭和53年)「鼎立」辻永記念賞受賞(第64回光風会展)。

1986年(昭和61年)「秋色遊鶏」(第18回日展)。

2002年(平成14年)「花園の遊鶏」第58回日本芸術院賞・恩賜賞受賞(2001年(昭和13年)日展出品作)。

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