モーリス・ドニはフランスの画家です。
また著述家としても活動しており、行き過ぎない秩序ある色彩で表現するナビ派の画家としてもいられています。
モーリス・ドニはフランスのグランヴィルという町で生まれました。
グランヴィルは鱈の町として知られており、北のモナコとも呼ばれています。
モーリス・ドニの幼少期をパリ付近にあるサン=ジェルマン=アン=レで過ごし、パリのコンドルセ高校で学び、後にナビ派の代表的な画家となったエドゥアール・ヴィヤールらと出会っています。
その後モーリス・ドニは、総合主義の創始者であるポール・ゴーギャン、エミール・ベルナールなどの新しい表現に感銘を受けた後に仲間と共にナビ派を結成しています。
また20歳の頃に芸術雑誌に理論的芸術論文を寄稿しています。
この論文は近代絵画の定義や理論考察に大きな影響を与えたといわれています。
モーリス・ドニはエミール・ベルナールやポール・セリジエ達とパリやヴェネツィア、カイロ、スペインなどを旅行しています。
それからおよそ5年後には古典主義的な傾向が強くなりつつ、シャンゼリゼ劇場やヴェジネの教会付属礼拝堂の壁画装飾の仕事を行いながら長い間ブルターニュの情景を描き続けました。
その後モーリス・ドニはブルターニュ北海岸沿いに別荘を購入し、晩年には幼少期を過ごしたサン=ジェルマン=アン=レで邸宅を購入し、同地で73歳の時にこの世を去りました。