千葉県出身の昭和~平成時代に活躍した日本画家です。
自然を描く事に感動と情熱を見出し、入念なスケッチを繰り返して完成させる夜空や銀河といった無限の世界、朝霧に包まれた湖や森林、動植物が見せる神秘的あるいは優しく懐かしい世界など幾つもの表情を持った風景を描いています。
この幻想的な世界観は東山魁夷と並ぶ日本画家として評価されており、多くのファンの心を掴んで放さない画家の一人として知られています。
幼い頃から絵を描く事が好きだった関主税は、画家になるために東京美術学校に入学します。
しかし、時は戦時中という事もあり、召集され4年間戦地へ赴く事になりました。
戦後の混乱期でも創作意欲は衰えず、復員すると結城素明に師事し、結城素明の紹介で中村岳陵に師事して日本画を学びました。
結城素明、中村岳陵の影響を受けた部分も作品には見られますが、独自の画風を築きあげていった関主税の作品は院展、日展で華々しい受賞を重ね、日展理事長をつとめるまでになりました。
日展を主な活躍の場とする一方で加山又造、濱田台兒、松尾敏男らと不同社を結成し、銀座松坂屋で展覧会を開催するなど自由な制作活動も行っていました。