イタリア・ミラノ出身のマニエリスムを代表する画家の一人です。
父親がミラノで画家をしていたため、幼い頃から絵に興味を持っていました。
はじめはステンドグラスのデザインを手掛けていましたが、画家で建築家のジュゼッペ・メダと共にモンツァ大聖堂のフレスコ画を制作したのをきっかけに、画家として知られるようになりました。
また、聖母マリアを描いたタペストリーはいまだにコモ大聖堂に飾ってあります。
その後、ウィーンでフェルディナント1世の宮廷画家として活躍すると、息子のマクシミリアン2世や孫のルドルフ2世にも仕え、宮廷の装飾や衣裳のデザインも手掛け、祝典や馬場槍試合の企画、楽器、噴水などを発明するなど、才能を発揮しています。
ルドルフ2世はアルチンボルドの功績と風変わりな肖像画を大変気に入り、アルチンボルドに高い地位を与えました。
そして、野菜や果物、木の根といったものを組み合わせて構成されている独特の肖像画は、絵を上下逆にすると別の絵になったり、隠し要素があるので現在でも多くの人を魅了し続けています。