京都出身の明治～昭和時代前期に活躍した日本画家です。
本名は辻宇之助といいます。
幸野楳嶺に師事し、画を学び竹内栖鳳、菊池芳文）、谷口香嶠とともに幸野楳嶺門下の四天王と呼ばれ、様々な展覧会などに出品して活躍しました。
禅の修行を積み、飄々としたなかに独特な装飾性を持つ作風を展開し、明治末年より波の研究を行い、その斬新な感覚と大胆な表現により、さまざまな波の作品を描くようになります。
一方で、自身の画塾を開き、京都市立絵画専門学校、京都市美術工芸学校で教鞭をとり、次代を担う有力な若手を多く育てるなど京都画壇に影響を与えましたが、晩年では「商業作品は描かない」と宣言しており、大作が少ない画家です。
「墨塗り事件」という大きな展覧会に現れては作品・作家関係なく墨を塗りつける不届きな輩がいて、逮捕されても懲りずにまた展覧会に現れ、華香もその被害に遭い、黒々と墨線を入れられてしまった「白鷺城」という作品の下半分をカットし、上半分の作品に再度落款を押したというエピソードがあります。
