東京都出身の昭和~平成時代に活躍した日本の洋画家です。
エキゾティックな世界観を持つ女性像を中心とした「アンダルシア」シリーズを展開した事で知られ、他にも児童書の挿絵・表紙画を手掛けています。
特に知られているのが、「ホビットの冒険」「指輪物語」で知られるジョン・ロナルド・ロウエル・トールキンの作品の挿画が高い評価を受けており、著者であるジョン・ロナルド・ロウエル・トールキンも寺島龍一が描いた挿絵の素晴らしさに賞賛しています。
ちなみにジョン・ロナルド・ロウエル・トールキンの作品の挿絵をトールキン以外が手掛けたのは寺島龍一が初めてです。
東京都で生まれた寺島龍一ですが、幼少期は千葉県の九十九里で過ごしており、その後は栃木県立宇都宮中学校を卒業しています。
画家になるために東京美術学校入学を目指して川端画学校に絵の基礎を学びました。
東京美術学校に入学してからは小林萬吾、寺内萬治郎に師事し、在学中に新文展に入選しています。
光風会の会員になってからは光風会と日展を活躍の場とし、次々に作品を発表していきました。
そんなある日、渡欧し、一年半かけてシエナ派の絵画から線描表現や幻想性を学び、アルベルト・ジャコメッティの作品から人体と空間の表現方法を学び、自らの作風にいかすようになります。
帰国してからは舞妓をはじめとする女性像をよく描き、その一方で前景に女性を配してスペインやイタリアの風景と組み合わせた構図の作品を展開していきました。