今回お買取致しましたのは、古い直筆の百人一首です。
お買取したのは、絵と文字が全て手描きで描かれた 古い直筆の百人一首で、裏面には銀箔が張られた、骨董的価値もある稀少な時代歌留多(かるた)です。
絵札・読み札それぞれ100枚揃っており、百人一首を収めるための秩(ちつ)の破れや、箱紐の切れがみられましたが、百人一首そのものの保存状態は良好で、高価買取致しました。
百人一首は、かるたの一種ですが、元はポルトガル語で「札」を意味します。
かるたは、歌留多・加留多と漢字でも書かれるので、日本語だと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、南蛮貿易が行われていた16世紀頃、ポルトガルの船員たちが船内で遊んでいたカードゲームの「かるた」という言葉が日本に持ち込まれたことに由来します。
百人一首の原型である歌かるたは,ポルトガル人がもたらした「かるた」を見た京都の公卿が、平安時代からの「貝覆」という貝をあわせる遊びの貝を、紙に替えたものを経師屋につくらせたことに始まるといわれています。
百人一首とは百人の歌人の和歌を一人につき一首ずつ選んで作った和歌集で、一般的には、藤原定家が京都の小倉山の山荘で選んだ小倉百人一首を指しており、最古の百人一首かるたは,17世紀初めの元和年間、道勝法親王筆によるものといわれています。
初期の百人一首は、お買取したように絵札も読み札もすべて手描きでしたが、江戸時代の元禄のころには、木版彩色の庶民向きのものがつくられるようになったそうです。
今回お買取したような絵札、読み札ともに直筆の古い百人一首は、骨董的・美術的価値があり、また歌留多の裏面は金箔や銀箔が使われた豪華な仕様のものが多くみられます。
こういった古い百人一首は、ボロボロであっても手描きのものでしたら、お買取対象となっております。ご処分されるのであれば、一度いわの美術にご相談ください。
また、江戸時代の天才画家 尾形光琳筆で、現存する小倉百人一首の中で最も豪華な歌かるたといわれる光琳かるたもお買取致しております。