今回買取したお品物は、古唐津のぐい呑です。
唐津焼の歴史には様々な説がありますが豊臣秀吉の朝鮮出兵以前から交易があったのか、朝鮮や中国から技法が伝えられ、釉薬が施された焼物が佐賀県西部から長崎県一帯で登り窯によって焼かれていたそうです。
その総称が唐津焼だとされており、唐津焼という名前は完成した焼物を唐津の港から送り出したことに由来しているといわれています。
また、唐津焼の特徴として、陶土は鉄分を含んだ砂目の粗い堅い土で焼成後は暗い鼠色になります。
そのシンプルな印象の唐津焼に新たな創造を求めたのか、釉薬の下に酸化鉄で草花などの文様を自由に描く、日本の焼物になかった技法を駆使した絵唐津という唐津焼も生まれました。
この茶人にも人気のあった絵唐津の他にも、唐津焼には朝鮮唐津・斑唐津・三島唐津・粉引唐津などがあり、時代の歩みと共に生まれたそれぞれの技法は現在でも受け継がれています。
今回買取したお品物は古唐津ですが、「何をもって古唐津なの?」と気になる方も居るのではないかと思いますが、起源とされている桃山時代から江戸時代初期までの約70年間に作られた唐津焼のことを指します。
ちなみに古唐津にも岸岳古唐津・松浦古唐津・多久古唐津・武雄古唐津・平戸古唐津など様々な種類があり、それぞれに陶の本質的な美が感じられることが魅力だといわれています。
今回買取した古唐津のぐい呑は、素朴ですが可愛らしさも感じる素敵なお品物でした。
また、人気のある古唐津ということや外箱付きということもあり、高価買取となりました。
お引越しなどの整理で古唐津の売却をお考えであれば、古唐津買取実績のあるいわの美術までお電話、メールにてお気軽にご相談下さい。