今回いわの美術では、宮松影水の水無瀬島黄楊彫将棋駒をお買取り致しました。
宮松影水は1928年に東京で生まれ、本名は宮松幹太郎と言います。
祖父は宮大工、父親は棋士という家系に生まれた宮松影水は、自然と将棋の世界に触れながら育ちます。
その後1939年・1940年に近代将棋駒師と呼ばれる奥野一香と豊島龍山の2人が相次いで亡くなった事を受け、宮松影水の父親は棋士から駒師に転職し、宮松影水も大学に通いながら駒師の仕事を手伝いました。
駒師の仕事を続ける中、宮松影水の父親は61歳でこの世を去ってしまい家計を支える人が居なくなってしまった為、宮松影水は大学を中退して家計を支える為駒師として活動します。
どんな事にも徹底的に取り組む凝り性で研究熱心だった宮松影水は、まず図書館へ通い書体の研究を行いました。
そして、書体をバランスよく配置するため、駒の形を変えるなど生涯にわたって駒の研究を怠らなかった事から数々の素晴らしい駒を製作し「夭逝の天才駒師」と呼ばれるようになります。
天才駒師と呼ばれた宮松影水ですが、父親よりも若い43歳でこの世を去りました。
ですが、現在でも宮松影水の作品は素晴らしいと多くの方から評価を得ていて、プロ棋士の羽生善治さんが戦った竜王戦第5局でも使用されました。
宮松影水 水無瀬島黄楊彫 将棋駒
今回お買取りしたのは、宮松影水の水無瀬島黄楊彫将棋駒という作品です。
木の宝石と言われている東京御蔵島から採れる黄楊に、ゆったりとしつつどっしりと構えた文字が特徴の水無瀬という書体で書き、盛り駒と呼ばれる文字を浮き上がらせる手間のかかる技術を用いています。
こちらのお品物は、遺品整理の際に出てきたお品物です。
ご依頼主の祖父の持ち物だったそうですが、家族で将棋を打つ方も居なく、捨てるには忍びないという事でお問い合わせを頂きました。
その際、将棋盤も岡村虎吉という有名な碁盤師の作品でしたので、一緒にお買取りさせて頂きました。
弊社いわの美術では、宮松影水の作品を高価買取しております。
親族の方が使われていた宮松影水の将棋駒をご売却お考えでしたら、いわの美術がお買取りさせて頂きます。
また、将棋駒と一緒に将棋盤もお買取りしておりますが、本榧と呼ばれる物でないとお買取りは出来ません。
将棋盤の素材は見た目では分かりにくいので、まずは画像査定をオススメしております。
お買取り対象品
茶道具・香道具・武具・掛軸・絵画・日本刀・古書・お酒・洋食器・ジュエリー
古いおもちゃ・中国美術・浮世絵・印材・古文書などなど