こちらのお写真は、以前お買取致しました歌川芳虎の錦絵です。錦絵は浮世絵のうちの分類の一つで、木版画の中でも、江戸で生まれた色鮮やかな多色刷りの浮世絵版画作品を指しています。
お買取した錦絵は骨董的価値もある稀少なお品ともいえ、作者の歌川芳虎は、江戸時代末期~明治時代中期の浮世絵師です。
歌川芳虎は、歌川国芳の門人で、美人画・横浜絵・開化絵などで活躍しましたが、得意としたのは今回買取したような武者絵で、秀でた才能を発揮していました。
今回買取した歌川芳虎の錦絵は、「加藤清正朝鮮遠征船上の図」というもので、版元は「丸鉄」、製作年は文久2年とされています。
お買取の錦絵「加藤清正朝鮮遠征船上の図」は、豊臣秀吉の朝鮮出兵である「文禄の役」を描いたもので、朝鮮では「壬辰倭乱」と呼ばれています。
織田信長を倒して、日本の国内統一を終えた豊臣秀吉は、中国征服をもくろみ、朝鮮半島を通り陸路明に侵攻する計画をたてます。
豊臣秀吉は側近の小西行長を中心とし、一番隊から九番隊まで総勢15万8800人からなる朝鮮出兵の軍勢を編成しました。
そのうち、加藤清正は二番隊の長として鍋島直茂、相良頼房ら計2万2800人を率いましたが、買取の「加藤清正朝鮮遠征船上の図」は、その加藤清正らが朝鮮半島へと渡る遠征の勇ましい船上の姿を表した図です。
錦絵の保存状態や骨董的価値、市場需要なども加味して、高価買取対応致しました。
いわの美術では、歌舞伎、風景、美人、春画など流行を描いた浮世絵、多色刷りの錦絵など、お買取しております。
木版画浮世絵の場合、大量生産できたため、肉筆の浮世絵と比べると買取評価が思ったほど、高くないこともありますが、江戸時代などの作品や、現存枚数が少ないもの、著名な浮世絵師、版元である場合は、高価買取も致しております。
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