今回お買取した作品は、日本陶芸界を代表する一人であり、民藝運動を支えた浜田庄司の「鐵釉抜絵花瓶」と題された作品です。
濱田庄司は、窯業の基礎を板谷波山に師事して学び、柳宗悦、富本憲吉、バーナード・リーチなど民芸運動に携わった人物から知遇を得た陶芸家です。また、濱田庄司は重要無形文化財「民芸陶器」保持者（人間国宝）、文化勲章受章者としても知られます。
民藝運動の旗手として活躍した濱田庄司は、自らを「京都で道を見つけ、英国で始まり、沖縄で学び、益子で育った」と述懐しているように、東西日本や英国の陶技を習得しながら、益子を生活の拠点にして、質朴で力強い作品を生み出しました。
今回お買取した濱田庄司の花瓶は、民藝陶器の素朴な色合いの角瓶です。
濱田庄司は、柿釉、鐵繪（てつえ）、赤繪、白釉、地釉、塩釉など、いろいろな釉薬を使った幅広い作品が存在しますが、今回買取した作品は、濱田庄司の代名詞のひとつである鐵釉の艶が奥深い魅力を放つ作品です。
濱田庄司の独特な表現である抜絵の「黍文(きびもん)」が堂々と中央に配され、鉄釉の輝きと土のマットな質感との対比も見どころとなった濱田庄司らしい迫力のある味わい深い見事な作品です。
今回買取しました濱田庄司の鐵釉抜絵花瓶は、共箱付で状態も良好につき、高価買取致しました。
濱田庄司は作家と呼ばれることを望まず、工人であろうとしたため、作品に銘が入っていないことが多く、今回の買取した作品自体にも銘はなく、付属していた共箱の蓋裏に「鐵釉抜絵花瓶」「庄司」書かれ、落款がみられました。
巨匠 濱田庄司の陶芸作品には、模造品なども多く、ご自分では判別のつかない場合もございます。
判断しにくい濱田庄司の作品でも、いわの美術なら美術品の知識と買取経験豊富な専門スタッフがお調べするなどご相談に応じます。
濱田庄司の作品のご売却をご検討中でしたら、やきものなど美術品に詳しくないお客様でも安心してお問い合わせください。
いわの美術では親切・丁寧にご説明することをモットーとしており、買取・見積もりなどは無料で行っています。
