今回、いわの美術がご紹介するお品物は海野光弘の木版画「残雪の鬼無里(きなさ)」です。
版画のモチーフとなった風景は長野県にある鬼無里という場所で、白馬と戸隠山に挟まれた所に水芭蕉の群生地があり、自然豊かな場所として有名です。
また、残雪を踏みしめるこの時期にしか近づけないブナやトチなどの巨木の観察が出来るため、毎年、残雪の頃になるとウォーキングが開催されます。
作者の海野光弘は静岡県で生まれ、中学生の頃から版画の才能を発揮していました。
日立製作所に入社し、仕事をしながら美術学校でデッサンを学び、版画の技術を高めていきました。
やがて、制作活動に専念するため日立製作所を退社し、日本全国にスケッチ旅行へ出かけました。
こうして、数々の個展を開催するまでになりましたが、39歳という若さで亡くなってしまいました。
そのため、地元静岡では版画記念館が建てられる程有名ですが、全国的にはまだまだ知名度がありません。 しかし、海野光弘の作品には日本人が懐かしいと思う自然風景を描いたものが多く、熱烈的なファンもいらっしゃいます。
今回、お買取りした海野光弘の木版画はサインと落款が押されたものですが、オリジナルの作品にはサインだけのものやサインも落款もない作品なども存在します。
サインが無いから偽物と決めつける事ができない作家ですので、海野光弘の木版画をお持ちでしたら、海野光弘の買取実績のあるいわの美術までご連絡下さい。
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