今回、いわの美術がお買取したお品物は、モンテグラッパの万年筆、スペシャルリザーブです。
この万年筆は1996年に2388本限定で発売された万年筆で、ワインをモチーフにして作られたユニークなモデルです。
そのため、ボディには赤ワインを彷彿させるワインレッドのグリップとブドウの彫刻があしらわれたペン軸は純銀製となっており、ペン先は18Kでインクは吸入式の万年筆です。
外箱も遊び心が満載で、ワインの木箱をイメージしており、中を開けるとイミテーションのワインボトルがデザインされており、ワインの下に万年筆とインクが収納されている凝った作りとなっております。
今回のお買取では、ペン軸が純銀製のため、空気に触れた事で硫化が起こっており、黒く変色していました。 銀製品は磨けば綺麗になりますが、売却時には綺麗な方が買取額は高くなります。
付属品も販売された当初のままでしたので、高い評価での買取となりました。
ちなみにこの万年筆を制作したモンテグラッパは1912年にイタリアのベネト州バッサノ・デル・グラッパに設立された会社で、「グラッパ」とはこの地で生まれたワインを製造する時に出るブドウの絞りカスから蒸留したブランデーの総称です。
また、ベネト地方は伝統工芸品が盛んで、特に銀細工の緻密さには定評があり、モンテグラッパの万年筆には高度な銀細工を施した万年筆が多いのも特徴で、芸術品とまで言われています。