【唐山水蒔絵文箱 清瀬一光】唐山水蒔絵文箱 買取作家・取扱い一覧

唐山水蒔絵文箱 清瀬一光

唐山水蒔絵文箱 清瀬一光
作家名
清瀬一光

お品もの詳細

今回、いわの美術がお買取りしたお品物は、唐山水蒔絵文箱で、清瀬一光の作品です。
清瀬一光は石川県金沢市の蒔絵師で、初代の長男が2代目を襲名し、お買取りした唐山水蒔絵文箱は2代目・清瀬一光が手掛けたものです。
2代・清瀬一光は高校を創業し、大阪で就職をしましたが、父親の跡を継ぐために金沢へ戻ってきました。
厳しい修行を積み、1986年に2代・清瀬一光を襲名し、石川県の伝統工芸士の認定も受けています。
加賀蒔絵の作家として知られ、仕事の依頼の半分は業者からのものではなく、使い手であるお客様自身だそうで、始めは硯箱を依頼した人は、次に文台が欲しくなり、次は…と多くのリピーターがいらっしゃるそうです。
伝統的な加賀蒔絵の本質を守りながら、後続に加賀蒔絵の仕事を伝える事に尽力し、象牙やべっ甲、ガラスなど漆以外の素材にも加賀蒔絵を施した商品を提案するなど、加賀蒔絵の可能性を広げる活動を続けています。

また、加賀蒔絵とは豪華さと優美さを兼ね備えた漆器で、漆を塗って金粉を蒔き、さらに漆を塗って木炭で研ぎだす「研ぎ出し蒔絵」と、金粉を盛り上げて立体感を出す「高蒔絵」の技法を組み合わせた「肉合研出蒔絵」という技法を使い、図案には遠近感を出すように細やかに研ぎ出しているのが特徴です。
加賀蒔絵は、江戸時代の金沢3代目藩主が京都から五十嵐道甫、江戸から清水九兵衛など蒔絵の名人を招いて技術を伝えたのが始まりだと言われています。

買取した唐山水蒔絵文箱も、遠近感を感じる構図に、細やかな図案、所狭しと使われている金粉が控えめながらも豪華さを演出し、まるで1つの絵画を見ているような大変素晴らしいお品物でした。

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