今回、いわの美術がお買取りしたお品物は翡翠で出来た鳳凰の置物です。
翡翠は中国では古くから人気の高い宝石で、金以上に重宝されていました。
玉(ぎょく)と呼ばれ、不老不死や生命の再生をもたらす力を持つと信じられており、秦の始皇帝の遺体は玉で覆われていたといわれています。
そのため、中国では他の宝石よりも翡翠の価値が高く、腕輪などの装飾品はもちろん、酒器などの器や今回買取したような緻密な彫刻の置物が多く作られています。
翡翠は中国では「かわせみ」を指す言葉でしたが、次第に宝石である玉(ぎょく)を翡翠と指すようになりました。
これはかわせみの羽の色が翡翠の緑色に似ていたためといわれています。
翡翠は緑色という印象が強いかと思いますが、翡翠にはピンクやラベンダー、半透明、白など様々な色合いがあり、大きく分けると15色に分ける事ができます。
国によって色合いで価値が変わってくるのも翡翠の特徴で、日本では深い緑色に人気が集まり、東南アジアでは薄い緑色の翡翠が好まれています。
また、翡翠には硬玉と軟玉に分かれ、それぞれ別の鉱物です。
宝石としての価値があるのは硬玉の翡翠で、軟玉は中国のみで宝石扱いされています。
今回、買取した翡翠の置物は鳳凰とバラというどちらも高い技術力が無ければ彫り出す事が出来ないモチーフで、台座にはめ込む形で取り外し可能なお品物でした。
こういった置物は彫刻の緻密さやモチーフ、翡翠の重さによって買取額が変わってきます。