今回、いわの美術がお買取りしたお品物はウルゴスのホールクロックです。
ホールクロックとは大型置時計の事で、お買取りしたホールクロックは重錘式という重錘の重りが下に降りようとする力をエネルギーとして時計が動き、 長い振り子が左右に振れて時間を刻む仕組みで、ゼンマイが不要な時計です。
また、ホールクロックはアメリカではグランドファーザークロックと呼ばれ、少し小ぶりで派手なタイプはグランドマザークロックと呼ばれています。
そして、イギリスではロングケースクロックと呼ばれており、このように国によって呼び方が変わり、現在ではホールクロックで統一されてきているようです。
木製のものがほとんどで、今回は引っ越しをするにあたって置き場所に困っているとの事で出張買取させて頂きました。
ウルゴスとはドイツのホールクロックメーカーで、南ドイツのシュワルツ・ワルト地方のシュベンンゲンという小さな町にその工房がございます。
シュワルツ・ワルトはドイツ語で「黒い森」を意味しており、森の恵みから得た良質の木材とドイツクロックの伝統技術を融合させたハンドメイドのホールクロックは芸術的にも優れており、調度品として人気がございます。
また、飽きのこないデザインが日本家屋に合うと、日本でも人気の高いホールクロックメーカーです。
ちなみに「URGOS」は、ウーレン(UHREN・時計)、ゴング(GONG・時打ち)、シュベニンゲン(SCHWENNINGEN・地名)この3つのドイツ語の単語から作り上げた造語です。
今回、お買取りしたウルゴスのホールクロックは外側には何か所か目立つ傷がございましたが、中身は少し錆は出ていたものの、機械部分は埃もたまっておらず、綺麗な状態でお買取りさせて頂きました。
ホールクロックは100年以上も時を刻む事ができますが、しっかりとメンテナンスを行わないと、壊れていまします。
ホールクロック全体に言える事なのですが、購入してから5年程経つと何かしらの不具合が出てきますので、こまめなメンテナンスをしておく事が大事です。