今回、いわの美術がお買取したお品物は三味線で、地歌(地唄)用としてよく用いられる中棹で、三味線に使われる素材の中でも高級とされる紅木が使用されていました。
ちなみに紅木はインド南部やスリランカ原産の木材ですが、現在自生する紅木の数が減ってしまった事から、ワシントン条約で規制されており、入手が困難な素材となっている事も価格を上昇させる原因の1つとなっています。
また、象牙の糸巻と鍵付のハードケースやその他付属品があり、とても保存状態の良い三味線だった事から高価買取させて頂きました。
三味線は沖縄の三線を改良して作られたと言われており、その三線のもととなったのが中国の三弦(サンチェン)という楽器だとされています。
日本で最初に作られた三味線は1597年に豊臣秀吉の命で作られた「淀」で、石村近江が最初に作った人物とされています。
今回、お買取した三味線に使われていたのは紅木でしたが、三味線には花梨、紫檀なども使われており、花梨の三味線は需要がないため、いわの美術では買取をお断りしております。
また、胴には丸打胴と綾杉胴の2種類があり、胴の内側に彫りがあるかどうかで見分ける事ができます。
綾杉胴の方が音色は良くなるといわれており、演奏会で使われる事が多く、高級品とされています。
ちなみにお買取した三味線は丸打胴でしたので、これが綾杉胴であれば買取額はもう少しアップしました。
よく、三味線のお買取で「皮が破けてしまっているけど価値がありますか?」という質問をお受けしますが、皮は適度に演奏して振動を与えてあげないと破れやすくなってしまい、長期間演奏していない三味線は何もしていなくても皮が破けてしまう事がございます。
しかし、いわの美術の三味線の査定では皮の破れは査定額に影響はなく、重要なのは棹が曲がっていたり、ヒビが入っていたりしないかですので、皮の破れは心配いりません。
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