お写真のお品物は以前、いわの美術がお買取りした宮本卯之助商店の和太鼓です。
和太鼓は日本の打楽器として祭礼、歌舞伎、能、神社仏閣における儀式等に用いられています。
和太鼓には大きく分けて長胴太鼓(宮太鼓)、桶胴太鼓、附締太鼓の3種類となっており、お買取りした和太鼓は胴長太鼓でした。
ちなみに胴長太鼓が皮の張り替えを行う際、鋲を打ってあった部分を切り落として新しく皮を張るため、胴の部分が短くなったものを宮太鼓と呼びます。
和太鼓の種類
:長胴太鼓(宮太鼓):平太鼓
:締太鼓:桶胴太鼓:鼓など
私たちが普段お祭りなどで見ている太鼓は長胴太鼓といい、現在神社仏閣などで主に使用されているタイプとなります。平太鼓と締太鼓はお囃子などで使われ、桶胴太鼓は青森のねぶた祭り、鼓は能楽で主に使用されます。
和太鼓は木でできた胴に皮を張り、それを振動させて音を出す楽器で、ばちで叩くものを太鼓と呼び、手で叩くものを鼓と呼び分けがされています。
この皮の張り具合によって音色の調整ができ、皮を強く張った場合は高い音を出し、緩く張った場合は低く余韻のある響きが出ます。 また、太鼓の皮のへりの部分を残して仕上げるものを縁付、切り落としたものを縁切と呼び、寺や神社、祭などでは縁切が多く、演奏する和太鼓は皮の張りの調整を行うため、締め直しができるように縁付にしているのが一般的です。
和太鼓の買取について
買取可能な和太鼓
:宮本卯之助商店:岡田屋布施
:三島屋楽器店:浅野太鼓
:廣崎賢太郎商店:岡田屋など
太鼓の中でも最上級と言われているケヤキを使った太鼓や、有名店・有名作家の作品などは高価買取が期待されます。また、鼓などは細かく繊細な蒔絵が全体的に施されている物ですと、高価買取となる可能性もございます。
今回お買取りした和太鼓は、東京都台東区に本社を構える宮本卯之助商店の和太鼓で、文久元年に
創業して以来、当代で7代目となっております。
和太鼓の製作・販売・レンタルをはじめ、神輿や太鼓の修理、復元も行っています。
宮本卯之助商店の和太鼓は国産素材のみを使用し、3~5年かけて十分に乾燥させたものを使用し、木目が美しいのが特徴です。
お買取りした和太鼓は縁切された神輿太鼓で、ケヤキを使用した大極上品の評価が付いた台付でのお買取りとなりました。
かなりの使用感はありましたが、経年による木の色合いが何とも味のあるお品物でした。