今回は、沖縄の地方に古くから伝わる弦楽器「三線」をお買取致しました。
沖縄を代表する楽器の三線は、今では、琉球古典音楽や沖縄民謡から奄美民謡、ポップスなど様々なジャンルで使われる沖縄音楽にはなくてはならない存在ですが、琉球王朝時代の三線は貴族や士族の富裕の象徴として用いられていました。
三線は3本の弦からなり、本体は胴と棹で構成されています。胴は、漆塗りの木製の筒にニシキヘビの皮をはったものが一般的です。 三線の形には、真壁型などいくつか種類があり、職人によって三線の棹の長さや太さも変わります。
今回お買取した三線は、三線工芸士の最高峰といわれる銘苅春政の作品です。銘苅春政の手による三線は、多くの三線愛好家から高い支持を得ています。
銘苅春政は、沖縄の県工芸士に三線の製造としては初めて認定された人物でもあります。
銘苅春政は、希少な黒木原木を用い、オーダーメイドによるお客様だけの三線を、一点一点丹精込めて製作するといったスタイルをとっており、三線を嗜まれる方からは、一度は手にしたいといわれる憧れの作品となっています。
お買取した三線の棹には「銘苅春政作」と彫られており、また胴の内部には「チイーガの桃原」の文字がみられました。
チイーガとは、チーガ、ティーガーともいわれますが、沖縄の言葉で“胴”を意味し、三線の太鼓部分の木の枠のことを指しています。
今やチイーガの9割以上が外国製となっているそうですが、沖縄で唯一チイーガを製作しているのが「チイーガの桃原」という工房です。
チイーガの胴巻きには、琉球王家の紋章の左御紋の高級刺繍が施されています。糸巻や専用のセミハードケースとあわせて、高価買取致しました。
和楽器の買取も行ういわの美術では、三線の買取も積極的に行っています。
三線のお買い換えや、展示用などで使われていた三線のご処分などご検討中でしたら、是非、和楽器の買取実績豊富ないわの美術にご相談ください。