今回、いわの美術がお買取したお品物はリヤドロのフィギュリンです。
リヤドロのフィギュリンは淡く優しい色彩が特徴で、女性、少女、天使、動物などをモチーフにした作品が人気で、一瞬の時を捉えた造形美は多くのファンを魅了しています。
リヤドロはスペインのバレンシアでリヤドロ三兄弟によって設立された陶磁器ブランドで、三兄弟の自宅の中庭に陶器用の旧式の窯を設置し、小さなアトリエとしてスタートしました。
現在、この地は「ポーセリンシティ」と呼ばれる工場地帯となっており、2000人以上の従業員がリヤドロの製品を支えています。
リヤドロでは1つのモチーフを作り上げるまでに実物のスケッチから本制作に至るまで、全ての工程を人の手によって行っており、特に造形や色彩に関しては手掛けた職人によって微妙な違いがあり、同じモチーフであっても一つとして同じものはありませんが、リヤドロのフィギュリンが放つ、優しい世界観はどの職人が手掛けても失われていません。
今回、お買取したリヤドロのフィギュリンは「フェアリーランドブルー」というタイトルが付けられたもので、すでに廃盤となっているお品物です。
リヤドロはこれまでに多くのモチーフを手掛けてきましたが、廃盤になっているものも多く、そういったお品物は中古市場でも高値で取引されている場合もございます。
今回のリヤドロのフィギュリン「フェアリーランドブルー」は、妖精の森にある青の湖に咲く蓮の葉の上で、幻想の世界を創造する妖精の少女の姿をフィギュリンにしたもので、見る角度によって様々な表情を見せてくれる素敵なお品物でした。
しかし、外箱などは処分してしまった事、花の一部にシミのような汚れがあった事がマイナス評価となってしまいました。
「フェアリーランドブルー」は廃盤品ですので、美品であればもっと高い買取額を提示できましたが、人気のモチーフでしたので高価買取となりました。