画像のお品物はモーゼル（Moser）のフラワーベースです。お引っ越しのための荷物整理ということでご依頼頂き、こちらのフラワーベースの他にもマイセンのティーセットや、アンティークドール、フィギュリンなどをお買取りさせて頂きました。
いわの美術ではガラス工芸や洋食器など、西洋アンティークや西洋美術品の買取も行っております。
モーゼルはボヘミアガラスを代表するガラス工房で、1857年ルードウィック・モーゼルによって設立されました。
ボヘミアガラスといえばモーゼル、と名が挙がるように一般にも知名度が高く、工房には400人程の従業員と選りすぐりの20人程の職人によって制作が行われています。
モーゼルでは製品の品質低下を防ぐために厳しい製品チェックが行われるため、世に製品として送り出されるのは生産された中でも40％程だといわれています。残りの60％はもう一度溶かされ、新製品に生まれ変わります。一般的なクリスタルには鉛が含まれ、環境への配慮から処理が難しくなっていますが、モーゼルでは鉛を含まないカリクリスタルを使用しているため、こういった取り組みが可能になっています。 カリクリスタルは光の屈折率（輝き）などはクリスタルガラスに劣るものの、水晶のように美しい透明感を誇ります。
硬度の高いカリクリスタルは衝撃や温度変化に強いのですが、硬度が高いため加工が難しいとされています。そんなカリクリスタルに施されるカッティングや彫刻はモーゼルならではの高い技術力の証明ともなっています。
