今回は、古書にあたる囲碁定石本をまとめてお買取させていただきました。囲碁では、150の基本定石を覚えれば初段の実力があるといわれているそうです。
お買取した囲碁定石本は、原書が江戸時代の囲碁棋士 林元美著の碁經衆妙、碁經精妙などを含む10冊です。
林元美は、水戸藩士の子として生まれ、9歳から近くの寺の僧より碁を学び、12歳で「碁園の鳳雛」と呼ばれ、すでに入段したという実力で、のちに家元林家を継ぎ、十一世林元美となった八段準名人です。
林元美は様々な囲碁の著作を残しており、その中でも今回お買取した「碁經衆妙」「碁經精妙」は、代表的なものとなっています。
「碁經衆妙」は、1812年に書かれた詰碁、基本手筋集で、日本の最も代表的な詰碁の古典とされています。
お買取した「碁經衆妙」の原書は古典ですが、現代版も出版されており、江戸時代に書かれたものでありながら、わかりやすく内容もバラエティに富んでいて、初心者から高段者まで多くの人々に親しまれてきた囲碁の問題集といわれています。
有名な古典詰碁集には、玄玄碁経、官子譜、発陽論などがあるそうですが、お買取の碁經衆妙は実践的な問題が多く、囲碁経験者から時代を超えて、用いられているそうです。
「碁經精妙」は、1835年著作で 定石、ヨセの手筋などが書かれたもので、全4巻ですが、お買取の際は3巻が欠落していました。その他「天保碁鑑」など、資料としての価値もある稀少な古書をお買取させていただきました。
いわの美術では、古典など骨董的、美術的価値のある古書の高価買取を行っております。
江戸時代などの日記や戦時記録、茶道・書道の指南書などの和本、中国の唐本、画家の画集など、近代のものも含め、古書や古本の買取を致しております。初版本や絶版本は高価買取の可能性もございます。
ご処分・ご売却をお考えの古書や古本など、価値があるものかどうか判断は付きにくい場合は、一度いわの美術までお問合せください。買取査定は無料で行っております。