今回、いわの美術がお買取したお品物は赤木仁(あかきじん)の油彩画です。
赤木仁はデカダンスな雰囲気を漂わせる妖艶な女性像を得意とする金子國義に師事し、金子國義の作風に影響されながらも、幼い頃に銅山跡で体験した出来事を神話化した独自のモチーフで作品を描き続けている事で知られています。
画集『洪水の前』『AZUCHI あたまいっぱいの鹿』など出版しており、画集からはその世界観を感じる事ができ、個展を中心に活躍を見せ、その一方でフリーランスとして雑誌、新聞の挿絵、単行本の表紙やイラスト、そして様々な商業デザインなども手掛け、画家として多方面で活躍しています。
お買取した赤木仁の油彩画は1993とZinAというサインが記されていました。
F8号のキャンバスに描かれたもので、作品の一部が剥がれてしまっている部分がございましたが、それほど大きなものではありませんでしたので、大きく買取額には影響せず、中古市場にはなかなか出回る事のない、赤木仁の油彩画という事で高価買取となりました。
油彩画の買取では絵具が剥がれてしまったり、ひび割れが起きていたり、埃などによって汚れていたりするとマイナス評価となり、買取額が下がってしまいます。
また、額縁にも「共シール」と呼ばれる作家名、作品名などが書かれたものが貼られていますとプラスの評価となりますので、オリジナルの額と入れ替えを行っている場合はオリジナルの額を処分しない事が売却時の買取額アップに繋がります。