【西村計雄 油彩画「はと」】油彩画「はと」 買取作家・取扱い一覧

西村計雄 油彩画「はと」

西村計雄 油彩画「はと」
作家名
西村計雄

お品もの詳細

今回、いわの美術がお買取したお品物は、西村計雄の油彩画です。
「はと」とタイトルが付けられており、代表作「ヒロシマ」「戦争と平和」「沖縄に熱き想いを」など平和をテーマにした作品を多数残している西村計雄らしいモチーフではないかと思います。
作品状態は極めて良好で、額の裏に画廊の共シールが貼ってあった事は高く評価できるポイントとなり、高価買取で対応致しました。
SMという小さめのサイズの作品でしたが、西村計雄の作品はサイズが小さいものが多く、窓ガラス一枚を隔てて見たような独特の表現を用いています。
これはフランスに渡っていた頃、パン代を稼ぐためにショーウインドウのガラス拭きのアルバイトをしていた時、ガラスを拭く線と風景が重なって風景が動いているように見えた事からヒントを得て築き上げたものだと本人の口から語られています。


さて、西村計雄はどのような人物だったのかと言うと、幼い頃から画家を志しており、東京美術学校に入学し藤島武二に学び、同期には岡本太郎や東山魁夷がいました。
結婚してからは家族をテーマにした作品を多く描くようになり、42歳で初めてフランスへ渡り、「酒の博士」として知られる坂口謹一郎の計らいでピカソの画商カーンワイラーと出会い、1953年よりパリを中心にヨーロッパ各地で個展を開催するようになりました。
この時、西村計雄の作品はフランス政府やパリ市が買い上げており、絵画の本場フランスでその実力が認められた事が分かります。
その後はしばらく家族全員でフランスで生活し、1991年に帰国すると長女の家族と暮らす住居兼アトリエを建て、お菓子の箱や木などをカンヴァスにして描いた「箱絵」を制作するなど新しい事にも挑戦しました。
出身地である北海道共和町に西村計雄記念美術館が建てられ、西村計雄がこの世を去ってから、油彩画5000点以上とスケッチや愛用品などが遺族から寄贈されています。

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