上村淳之のリトグラフをお買取り致しました。
本名は淳(あつし)といい、父に上村松篁、祖母に上村松園をもつ環境に生まれ、画家を志しました。
父親同様花鳥画を描くことを得意とし、親子三代続いて芸術院会員となっています。
上村淳之は愛鳥家としても知られ、アトリエ「唳禽荘(れいきんそう)」では約260種、1600羽を超える数の鳥を飼育しています。毎日鳥たちの世話をしながら生態を細かく観察し、活きた一瞬の表情を描き続けています。
今回お買取りしましたリトグラフは「四季花鳥図Ⅱ」です。
限定50部で刷られたもので、こちらのお品物はE.A版となります。E.Aというのは基本的には作家保存用の作品、という意味でA.Pと表記される場合もあります。
このリトグラフは四季の鳥が描かれ、右半分に春夏、左半分に秋冬という具合に配置されています。
違和感なくそこに存在出来るのは上村淳之が鳥を描くだけでなく、絵全体を取り巻く空気のような物まで繊細に描き、仕立てあげるからです。