こちらは先日お買取りさせて頂きました、田染幸雄の油彩画です。
作者の田染幸雄は海軍幹部養成所で終戦を迎え、その後岩国美術研究所にて絵画を学んだそうです。
山口県徳山市の出身で、上京後は新自然協会を発足し、毎年会員による展覧会を開催しました。新自然協会は飯田画廊主宰による発足で、当初のメンバーは田染幸雄のほかに洋画家の遠藤昭吾や、中村英夫などがいました。
1978年より渡欧し、主にフランスで絵画を学び、帰国後は個展を開催するなど精力的に活動を続けています。
田染幸雄は自然を愛し、徹底したリアリズムを追求しています。
今回の作品でも同様に、写真のように見たままの自然を描き、清らかで繊細な静けさを感じさせます。
あまり人物や生き物を描いた作品はなく、多くは郷愁漂う風景画の油彩画を描いています。