今回、いわの美術がお買取りしたお品物は、小堀進の水彩画で那須高原を描いた作品です。
小堀進は茨城県出身の水彩画家で子供の頃から絵を描くのが好きな少年でした。
画家になるべく上京し、葵橋洋画研究所で日本洋画に多大な影響を与えた黒田清輝に洋画を学びました。
白日会展や日本水彩画会や二科展などの優れた功績が認められなければなれない、国の栄誉機関である日本芸術院の会員に選ばれており、水彩画家では初めての快挙でした。
また、水彩画の発展の為に作られた水彩連盟の設立メンバーでもあり、水彩画一筋で水彩画の地位向上に励んでいたことでも知られている戦後の昭和を代表する画家です。
平成16年には西端100周年を迎えブロンズ像が建立されました。 小堀進の作風としては海や川、山や雲に空などの自然風景を分かりやすい構成で描き、自然をダイナミックに感じること出来ます。
今回お買取りした那須高原も爽やかさの中に力強さもあり、しばらく絵を見ているとリアルな写真のような作品ではなく、頭の中にぼんやりと浮かぶ那須高原のイメージ図のような不思議な雰囲気を出している素敵なお品物でした。
外箱付きで目立つような傷や汚れも無くしっかりと額装されたお品物でした。
小堀進の作品には「S.KOBORI」とサインが記されているのが特徴で、お買取りした水彩画の左下にサインが記されていました。