今回、いわの美術がお買取したお品物は清水規のリトグラフ「桜花富士」です。
清水規は東京出身の日本画家で、リトグラフなどの版画も多く手掛けています。
創形美術学校を卒業しており、1989年まで絵画保存研究所に勤務し、横山大観や横山操などの作品の修復に携わりました。
仕事を辞め、埼玉県秩父市に工房を構えると画家として活動を行うようになり、日本各地で個展を開催しています。
その作風は色鮮やかで、繊細な筆致と緻密な描写で日本の四季や富士山を題材にした作品を多く手掛けており、「日本一多く作品を世の中に残す事」を目標に掲げ、毎年日本各地で個展を開催しています。
お買取したリトグラフも「桜花富士」というタイトルが付けられたもので、雪化粧の富士山とその手前に広がる野生的な印象を持つしだれ桜を描いた作品で、二つのモチーフを対比させる事によって春の訪れを感じさせてくれる素敵な作品でした。
額の裏には共シールと呼ばれる作品についての詳細が書かれたものが貼られており、買取額アップの要素の一つです。
また、リトグラフは一つの版で大量に印刷する事ができるため、その価値を守るために枚数を限定して発行されます。
全部で200部制作されたものですが、今回の清水規のリトグラフはAP9/20と記されており、アーティストの保管用のリトグラフとして刷られた事が分かりますが、通常のものと評価は変わりません。