今回、いわの美術がお買取りしたお品物は朝倉響子のブロンズ像です。
朝倉響子は昭和時代に活躍し、「東洋のロダン」と呼ばれた彫刻家・朝倉文夫の次女として生まれ、父親のモデルに忠実な彫刻作品に対して朝倉響子の作品は少しデフォルメした細身の少女や若い女性をモチーフにした作品を多く手掛けています。
そのクセのない作品は日本中の公園などの公共スペースに置かれ、周りの情景に溶け込むような作品が多いのも特徴です。
今回、お買取りした朝倉響子のブロンズ像は若い女性の像で、まだあどけなさを感じる雰囲気を持つ顔が印象的で、洋服の形から少し前に流行したものであったため、その頃に作られた作品ではないかと判断する事ができます。
朝倉響子の作品は、洋服が体に張り付くような造形が特徴でもあります。 残念ながら作品を収納する共箱がありませんでしたので、共箱なしの評価で買取を行いました。
共箱には作品のタイトル名、作家名が書かれている事が ございますが、共箱が無い場合、朝倉響子の作品は「kyoko」と刻まれている事が多く、知識がなくてもサインを読み解く事ができます。
今回も足元の台座に「kyoko」の文字が刻まれていました。
ブロンズ像自体は変色や錆びも発生しておらず、良い評価での買取となりました。