今回買取したお品物は、村上玄輝の灰濃鉄仙花鳥図花瓶です。
村上玄輝は佐賀県出身の有田焼を代表する作家で、有田焼の名門として知られる館林源右衛門の窯で古伊万里の染付や上絵の修業を重ねた後に玄輝工房を設立し独立しています。
村上玄輝の作品は余す事なく絵付けされているのが特徴的ですが、赤絵や色絵の伝統的な技法を根本に、細かな線描と豊かな色彩の絵付けで独自の世界感を確立し、その大胆細心ともいえる作風は「伊万里ルネッサンス」「炎の宝石」などと呼ばれています。
大胆な絵付けが特徴的なので誰の作品なのか判断のしやすい村上玄輝の作品ですが、判断材料の1つとして作品の裏に「玄輝作」と印があります。
また村上玄輝の作品は、花器・香炉・大皿などの観賞用の他にも食器、湯呑、酒器、コーヒー碗など日常使いの作品を展開しており、オリジナリティ溢れる作品も生み出しています。
独自の世界感で多くのファンを虜にしていた村上玄輝ですが、惜しまれつつも77歳でこの世を去ってしまいました。
しかし、現在でも村上玄輝の作品は、市場価値の高まりと共により輝きを増しています。
そんな村上玄輝の作品を今回お買取したわけなのですが、目立つような汚れや破損個所もなく共箱もご一緒でしたので高価買取で対応致しました。
村上玄輝は緻密な絵付けが特徴的ですが、緻密さが増すほど評価も高く、買取額も高くなる傾向にあります。
また、共箱がなくても高い評価で買取る事ができるのも村上玄輝の特徴とも言えます。