今回、お譲り頂いたお品は、中川浄益『不審庵伝来写 エフゴ建水』です。
エフゴ(餌畚)とは､､､
袋形で上部が開いた形の建水のことを言います。
エフゴ(餌畚)は、鷹匠が持ち歩く餌袋のことで、餌籮、餌袋ともいい、
このエフゴ(餌畚)に、似た形をしているところから、
この名の由来があると言われています。
＜中川家＞
『中川浄益』は、千家十職のひとつで、金物師の中川家当主が代々襲名する名称と
なっており、茶道具を初めて手掛けた初代が紹益を名乗り、二代目以降の当主は、
『浄益』という名を引き継いでいます。
中川家は、錺師(かざりし)と呼ばれたように金工の精巧な作品を得意とし、
その技法は鍛造による槌物(うちもの)と鋳造による鋳物が中心で、
金属の剛を軟の意匠で自在にあやつる秀逸な技術と、彫られた文様や緻密な象嵌、
繊細な打ち出しに、凛とした美しさと潤いある質感が全ての作品に見られます。
千家の『侘びの精神』を損なうことなく茶道具のなかに自然に溶け込んでいるのです。
金物師が作るものは、建水のほかにも、風炉、釜、水指、蓋置などの皆具の他に、
盆や薬缶､キセルなど多様にあり、その材料も、鉄、金、銀、銅、青銅、真鍮など多種
に及んでくるため、金属素材の風合いや目的を考慮しながら、仕立てあげる金物師の
仕事は、複雑な工程の中でより確かな技術が求められる、まさに金工を"業"とする
職家と言えるでしょう。
中川浄益の作品は、中古市場でも人気が高く高価査定が期待されます。
作品のお買取りにあたって査定時には下記の点がポイントとなってきます。
・共箱
・栞または保証書
・作品名
・ヒビ欠け等ダメージの有無 など…
いわの美術では、茶道具をはじめ骨董品を中心に幅広くお買取りを行なって
おります。
建水のほかにも、風炉、釜、水指、蓋置、皆具一式などなど｡｡｡
お品物によっては、一点からでもお買取り可能な場合がございます。
ご自宅やご実家のお片付け、蔵や倉庫の整理などで、ご売却を検討中の際
には、是非いわの美術にご連絡をください。
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