こちらは先日お買取りさせて頂きました、鈴木盛久の四方釜(よほうがま)です。流派によっては四方釜(しほうがま)と発音することもあります。
茶の湯で用いられる釜の形状で、胴部が四方形の釜を四方釜と呼びます。
四方釜は古くから造られている釜ですが、千利休に好まれ使用されたため、多くの釜師によって造られました。
作者の鈴木盛久は現在14代鈴木盛久の長女、熊谷志衣子が15代鈴木盛久として活動されています。
熊谷志衣子は父である14代鈴木盛久、13代鈴木盛久の弟子だった長沼市郎に師事して、15代鈴木盛久を襲名しました。
鈴木家は代々御用鋳物師として南部鉄器を制作しています。
15代を継いだ熊谷志衣子は女性らしい洗練されたデザインの作品を展開し、使いやすさの中に美術的価値を付加した茶道具造りを心がけているそうです。