画像の品は先日お買取りさせて頂きました輪島塗の屠蘇器(とそき)です。
屠蘇というのは薬酒の一種で、平安時代に中国より伝えられました。
屠蘇散と呼ばれる数種の薬草を組み合わせたものを赤酒、日本酒、みりんなどに浸して作られ、屠蘇散があれば御家庭でも簡単に作ることができます。
江戸時代になると一般市民にも広まり、一年間の邪気を払い、長寿を願って、正月に飲まれる酒として定着しました。
屠蘇器はその酒を飲む際に使用され、屠蘇を入れる銚子、注ぐための盃、大中小の盃を重ねて乗せる盃台、これらを乗せる盆、という写真の品が屠蘇器と呼ばれます。
今回お買取りした品は輪島塗の漆器製でしたが、他にガラス製や錫製、陶磁器製の品など様々な種類があります。