古谷道生 信楽扁壷 今回、いわの美術がお買取りしたお品物は古谷道生の信楽扁壷です。
古谷道生は信楽焼と伊賀焼を行う陶芸家で、信楽と伊賀に合わせて30基以上の窯を築き、新しい信楽焼を目指して窯の改造や土の探求に生涯を捧げた陶芸家として知られています。
古谷道生とも言われており、窯造りの著作も残しています。 毎年個展を開催していたため、その知名度は高く、信楽焼は鮮やかな緋色と焦げ具合が美しい壷類(蹲、偏壷など)を多く手掛けており、伊賀焼においてはビードロ釉を厚く掛け、自然に流れた美しさが魅力の花瓶類を多く手掛けています。
また、古谷道生は窯に問題が無くても、目指す作品が焼き上がらない時は土を変え、それでも思い通りの作品が出来上がらない時は焚き方を変えるなど、日夜、焼き物の研究に励んでいたようです。
今回、お買取りした信楽扁壷は、鮮やかな緋色が見事な信楽焼の壷で、美しい緋色を出すために粗目に調節した蛙目粘土を使って制作されています。 正面から見ると大き目の壷に思えますが、横から見ると薄くなっているのが面白い作品です。
共箱、共布付で、個展を開催していた時に購入されたものらしく、中には古谷道生の陶歴などの自己紹介が書かれたものが同封されていました。 共箱、共布は買取時の査定額に大きな影響がございます。
できるだけ処分せずに売却時にご一緒にしておく事をお勧め致します。 また、共箱、共布が無いと作者が分からない方もいらっしゃるかと思います。
そんな時はいわの美術の経験豊富な鑑定士にお任せ下さい。
